新しいGalaxy Noteの3Dスキャン機能は、米国時間8月7日に開催されたサムスンの大規模なイベントの中でも、最も大きな拍手で讃えられた。確かに印象的な機能だが、現時点では現実的な価値はほとんどない。しかもこの機能は、より高額なGalaxy Note 10+のみがサポートする。まあ、それもうなずける話だろう。
つまるところサムスンも、より高額なモデルを差別化するための方法を、何とおりか必要としているということ。サイズと価格設定は別として、Galaxy Note 10+は、Galaxy Note 10にはないToF(Time of Flight=3次元測距)センサーを備えている。これにより、カメラの深度計測のレベルが向上する。今のところ、この機能の用途はかなり限られている。AR Doodle(仮想現実による空間への落書き機能)については、Galaxy Note 10/10+の両モデルが備えている。
3Dスキャン機能は、差別化するための機能としては印象的なもの。デモでは、サムスンの従業員が「Billy」(ビリー)という名前らしいビーバーのぬいぐるみの周りを一周しながら撮影するだけで歓声が起こった。するとGalaxy Note 10+は、そのキャラクターを3Dデータとしてキャプチャし、背景から抜き出してみせた。そこからユーザーは、キャラクターの動きを自らの動作に同期させ、アニメのように動かすことができる。ARのアニ文字だ。
これはデモとしてはよくできたものだが、普通のユーザーにとって、実際の用途はかなり限られている。まあ、こうした機能にはよくあることだ。またこの機能は、サムスンがARをどのようなものと捉えているかを示していて、とりあえずそれを実現するためのハードウェアを提供してみた、といったところのものだろう。これを本当に有用なものとすることは、サードパーティのデベロッパーの手に委ねられている。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)