Googleは先週のI/Oデベロッパー・カンファレンスで ウェブ版Gmailのアップデートを発表した。われわれもSmart Composeというスマート自動補完機能を紹介した。この機能の実地テストがいよいよ始まった。
Smart Composeは文を書き始めると自動的にその後を補完してくれるAIツールだ。Googleはある書き出しでどういう文が続くかを多くの実例に基づいて推定する。実際に使ってみたところではI/Oで宣伝されたほど完全なものではない。しかしかなり便利なツールで、メール作成の手間はだいぶ減らしてくれそうだ。
この機能を使うにはまずGmailの設定でExperimental Accessを有効にする必要がある。
既存のSmart Replyはモバイルデバイスから定形返信をするには便利だが、使うとなにか虚しい気持ちがする。返信パターンもごく限られており、せいぜい数語程度のメールしか作成できない。これでは受け取った相手に「おそろしく不精なやつだ」と思われてしまうのではないか不安になる。しかし私は日頃たくさんのメールに返信する必要があるのでこの機能は時間の節約に効果的だ。新しいSmart Composeはもっと長い文が書けるが、トレードオフは同様だろうと思う。
現在Smart Composeの機能はまだ限られている(英文でのみ有効)が、提案が的中したときはほとんど魔法のようだ。しかし今のところ典型的な文しか作成できない。Googleが想定しているシナリオから外れたメールの場合、延々と文章を書いていても提案が一つもポップしないことがある。
Smart Composeは常套句が大好きで、作成される文は非常に典型的だ。たとえばHi、と打つと宛先人名が補完される。あまり知的な文章にはならないが手数が省けることは間違いない。しかし実験レベルでは初歩的でも、その後長足の進歩を遂げるのがGoogleのプロダクトの常だ。今後の改良が期待できる。
〔日本版〕日本で利用するには設定(歯車アイコン)からまず言語をEnglishに変更して保存しておく必要がある。その後、Settingを開きGeneralからExperimental Accessを有効にする。たとえば、afと入力するとafternoonが提案されるのでtabキーで確定する。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)