General Motors(GM、ゼネラル・モーターズ)とAT&Tは、2024年モデルから、Chevrolet(シボレー)、Cadillac(キャデラック)、GMCの一部の車両に5G接続を導入する予定だと発表した。両社によると、これによりソフトウェアアップデートの信頼性が向上し、ナビゲーションやダウンロードが高速化され、道路上でのカバレッジも向上するとのこと。
5Gアーキテクチャーの導入は2019年モデル以降の4G LTE搭載のGM車にもメリットをもたらすと、経営陣はメディア向け説明会で述べている。一部のモデルの所有者は「利用可能になった時点で、新しいネットワークインフラに簡単に移行できる」と両社はニュースリリースで述べた。
GMのグローバルコネクテッドサービス担当VPであるSantiago Chamorro(サンティアゴ・チャモロ)氏は、米国時間8月18日に行われたメディア向け説明会で「AT&Tがインフラを改善することでパフォーマンスが底上げされ、2019年モデルイヤー以降の4G機能を搭載した車両も、パフォーマンス向上を実感できるようになるでしょう」と述べた。
5G技術は、さまざまな産業分野で速度の向上とレイテンシの低減を約束するものとして、多くの誇大広告を生み出した。この次世代技術は、今よりはるかに早く世界を変えるだろうと誰もが考えていた。しかし、ネットワークの展開が予想以上に遅かったこともあり、実際にはまだ実現していない。今回の発表は、少なくともAT&Tが、2024年までに「数百万台」のコネクテッドカーに対応できるだけの5Gネットワークを構築すると考えていることを示す明確なシグナルであるといえる。
GMのグローバルコネクテッドサービス担当エグゼクティブディレクターであるTom DeMaria(トム・デマリア)氏は、この性能向上のためにGMが車両に大幅なソフトウェアアップデートを強いる必要はなく、車両は「シームレスに移行される」と付け加えた。
多くの自動車メーカーの市場計画では、より高速で信頼性の高いコネクティビティが鍵を握っている。これらの計画では、オーディオシステムから(EVの場合は)バッテリーまで、すべての機能を維持するために、ほぼ全面的に複雑な車載ソフトウェア機能とワイヤレスネットワークでの無線アップデートが必要となる。また、先進運転支援システムのような、自動車メーカーがドライバーに対して差別化を図るためのもう1つの重要な手段となりつつある技術にとっても、コネクティビティは重要な鍵となる。
GMは、SAEレベル2の機能を備えた「Super Cruise(スーパークルーズ)」と呼ばれるシステムを開発中だ。このシステムは、一定の条件を満たし、ドライバーが常に注意を怠らなければ、一時的に車両をコントロールすることができる。これは、Tesla(テスラ)のAutopilot(オートパイロット)に対するGMの回答と考えられるが、Autopilotと同様、決して「自動運転」ではない。これらの技術に加え、インフォテインメントなどの機能はすべて、GMがビークルインテリジェンスプラットフォームと呼ぶ、基盤となるハードウェアアーキテクチャーの下で動作する。
「ネットワーク接続は、GMがハードウェアとソフトウェアの両面で行っていることをうまく補完してくれるイネーブラーです」とチャモロ氏は付け加えた。
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画像クレジット:zf L / Getty Images
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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)