Googleファンの中には、Gmailから音声通話機能が削られたことに、激しく腹を立てている人もいるが、ようやくあの機能が戻ってきた。Google Hangoutsの下に。しかも、単にGmailから通話ができるようになるだけでなく、ユーザーはGoogle Plusで誰かにちょっかいを出したり、HangoutsのChrome拡張機能を使いながら、友達や家族に電話をかけられる。
これはHangoutsの歴史に注目している人にとっては驚くことではない。Googleは、HangoutsでGoogle Voice統合を使ってVoIP通話を受信する機能を去る5月から提供しているので、いずれ発信もできるようになるのは自然な流れだった。あなたの画面に音声通話オプションが見つからなくても慌てないこと。Googleはこの機能を今後数日間で展開すると言っている。
古いGoogleマニアたちはこの機能の復活を喜ぶにちがいないが、Google+の中からの通話と言えば、Facebookへの威嚇と考えないわけにいかない。ソーシャルの巨人は今年、無料VoIP電話を米国、カナダ、および英国のユーザーに提供したが、Facebookのアプローチは、VoIP機能をモバイルアプリのMessengerに組み込むことだった。アプリが動いている端末の特性を考えば当然だ。しかし、GoogleのHangoutに関する最新の扱いは対照的だ。デスクトップでの通話体験の改善(VoIP発信者をビデオチャットの会話に参加させる等)には多くの注目が集まっているが、iOSやAndroidのHangoutsアプリには採用されていない。
はっきりいってガッカリだ。Googleは以前からHangoutsを「Google Voiceの未来だ」と言っている。聞こえはいいが、Google Voice体験には修正が必須で、今も私はあれこれ修正を待っているところだ。私はGoogle Voiceを何年も使っている。今でも会う人みんなにGoogle Voiceの電話番号を渡している。しかし、1つの番号で私の全携帯電話にかかってきた通話やメッセージを受取れる便利さも、概してパッとしないアプリ(特にiOS版)とアプリの改善の遅さによって少々差し引かれる。Hangoutsは、Google Voiceのために書かれた処方箋通りに進んでいるのかもしれないが、そろそろ待ちくたびれてきた。
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(翻訳:Nob Takahashi)