Googleは、サイト運営者に対して、ディスプレイ広告およびテキスト広告を掲載するしくみを提供している。両方の広告スタイルを使用してもよいし、どちらか一方でもよい。しかし今日(米国時間5/15)Googleは、普段ディスプレイ広告だけを利用しているサイトに、標準的なテキスト広告を載せられる新しい広告ユニットを提供開始した。
この「マガジンスタイル」広告と呼ばれる新しい広告は、テキストのみを使用するが、「ディスプレイに適した美的デザイン」を伴って表示される、とGoogleは言っている。
何かグラフィックの魔法が仕込まれているようでも、Googleが広告に何か画像を付加するわけでもなさそうだ。代わりにGoogleは、通常ディスプレイ広告に使用されている大きめの広告ユニットに合わせてテキストを再フォーマットする。周囲には多くの余白が残る。
この狙いは、テキスト広告の買い手がディスプレイ専用広告ユニットの入札に参加できるようにすることにあり、サイト運営者は通常ディスプレイ広告しか載せていないサイトに、テキスト風広告を載せられるようになる。Googleは、潜在売上を最大化するためにはテキスト、ディスプレイ両方の広告を載せることを推奨しているが、運営者はサイトデザインとの一貫性を保ちやすいなどを理由に、ビジュアルなディスプレイ広告を選ぶことが多い。
新しいタイプの広告は、テキスト広告がディスプレイ広告に競り勝った時に必ず表示される。つまり、この動きの背景にある経済事情は実に明快だ。Googleは、通常のディスプレイ広告の代わりにこのマガジンスタイル広告が表示された時、必ず実入りが増える。従来テキスト広告はこれらの広告枠を争うことすら許されていなかった。
直近の四半期が示すように、Googleの広告料金は大きな圧力を受けている ―全般的なモバイルへの移行と、広告料金の安い新興市場に同社が進出してことが理由の一部だ。新しい広告ユニットが大きく傾向を変えることはないだろうが、会社の規模を考えれば、わずかな違いでも新たな数百万ドルが懐に入る勘定になる。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)