Google、モフェットフィールドの賃借権を獲得。ハンガーワンを改修へ

Google幹部らは長年にわたり同社のプライベートジェットをNASAのモフェットフィールドから航行してきた。これは米国政府との長期契約のおかげだが、どうやらGoogleはこのシリコンバレー空港における存在をさらに拡大する準備を整えたようだ。連邦政府一般調達局(GSA)およびNASAは今日(米国時間2/10)、Googleが不動産買売に時折使っているダミー会社、Planetary Ventures LLCが、モフェットフィールドおよびハンガーワン[格納庫]の借り主に選ばれたことを発表した

モフェットの象徴ともいえるハンガーワンはこの契約によって改修される予定だ。以前Google幹部らは ― 同社のジェット機を運用するLLC、H211を通じて ― NASAにハンガーワンの改修を 申し入れたことがあるが、当時はNASAに拒否された。数年前、海軍が建物の外壁から有毒物を含むパネルを撤去したため、現在は骨格しか残っていない。新たな提案の下でGooglは「ハンガーワンおよびシェナンドー史跡地区の改修と歴史的保全を行う」計画だ。Googleはハンガーワンの外壁の再構築、既存のゴルフコース改修と共に、公共および教育利用が可能な施設を空港内に設置する。

「ハンガーワンは、今日のハイテク巨人たちが出現するずっと以前からシリコンバレーのランドマークだった。借り主を指名することは、関連機関と米国民のために最高の価値を提供するというGSAの誓約の証である。NASAと民間企業が協力することによって、この貴重な財産のより効果的な利用が可能になる」とGSAのDan Tangherliniが今日の決定を伝える声明文で語った。

今日の契約はNASAがPlanetary Venture/Googleと貸与条件の交渉を始める、というだけの意味であることは注意すべきだが、Googleの十分な資産と本プロジェクトへの関心の高さを考えれば、プロジェクトが先へ進まないことは考えられない。

H211も、現在8200万ドルのサンノゼ国際空港プライベートジェット・センター建設プロジェクトに関与している。今日の発表が計画に何らかの影響を与えるかどうかは不明だ。

ちなみに、Google自身はH211と直接的関係を持っていない。

過去にH211は、政府から安く購入したジェット燃料で減税を受けたことを大々的に非難されたことがあり、予想通りConsumer Watchdogのプライバシー・プロジェクト・ディレクター、John M. Simpsonは今日、「これは自分の車からガソリンを抜いている相手にキーを渡すようなものだ。非倫理的で不正な行動に対する不当な恩恵である。Googleの連中はやりたいことは何でもできると思っているように思えたが、それが真実であることがわかった」と語った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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TechCrunch Japan

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