Googleは日本での長期にわたる法廷闘争に勝った。欧州の「忘れられる権利」裁定に関連するケースだ。
日本の最高裁判所は今日、Googleマップサービス内の中傷とされるコメントを削除するようGoogleに求めた訴訟4件を棄却した。この中には注目を集めた診療所を巡る訴訟も含まれている。2015年4月、千葉地方裁判所はGoogleにコメントを削除するよう命じる判決を下したが、検索の巨人は異義を申し立て、今日それが覆された。
判決はこれらの訴えを棄却した。問題のコメントは合法と見られていることから難しい訴訟だった。診療所のケースでは、Googleマップに付けられた2件のコメントには利用者のネガティブは体験が書かれていたとされる。しかし、診療所はGoogleを名誉毀損で訴えることによってウェブ上からコメントを抹消しようとしていた。
この件は欧州の「忘れられる権利」裁判と似た面もあるが、訴訟内容は同じではない。欧州の一件では、問題の中心は個人の自由にあったが、日本でのGoogleに対する訴訟は企業と個人の両方を含む少数の原告によるものだ。
「この判決で最高裁判所が、現行のプライバシーおよび名誉棄損を定める法に基づき、検索結果から情報を削除する決定は常に市民の知る権利に優先すべきであるという認識で一致したことを評価している」とGoogleがTechCrunch宛の声明で語った。
かつてGoogleは削除命令に反論し、同社は自社規約に反しておらず、市民の重要な目的に役立たっていると主張した。
「我々は、事業主がレビューに返信するためのツールを提供しており、当社のポリシーに反する投稿は削除しているが、オンラインレビューは、肯定的であれ否定的であれ、人々が事業体に関する直接的なフィードバックを書き、それを読むために不可欠なツールだと信じている」と2015年にGoogleは言っている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)