世界中のあちこちを旅して回るのは、お金がかかることであるには違いない。ただ、そうした制約をテクノロジーが取り去りつつあるのもまた事実だ。VRや360度ビデオが一般的となり、仮想空間がますます現実的に感じられるようになりつつある。実際にその場に行かずとも、そこにいるかのような感覚を得ることができるようになってきているのだ。GoogleもVRやVRの世界でさまざまな仕掛けを行なってきている。そしてこの度、新たにアメリカの国立公園を居ながらにして楽しめる仕組みをリリースした。
GoogleのArts & Cultureに、The Hidden Worlds of the National Parksが加わったのだ。ちょうどアメリカ合衆国国立公園局(National Park Service)の100周年を迎えたタイミングでもある。
このThe Hidden Worlds of the National Parksでは、アメリカ国内でも外れのほうにある国立公園について、360度画像ツアーを楽しむことができるようにしたものだ。有名なヨセミテやグランドキャニオンなどは、あえて対象から外した格好だ。ほとんどの人があまり訪れた経験を持たない(すなわちほとんどの人が見たことのない)国立公園をフィーチャーしたものなのだ。
具体的にはアラスカ州にあるキーナイ・フィヨルド国立公園(Kenai Fjords)、ハワイ火山国立公園(Hawaiian Volcanoes)、ニューメキシコ州のカールズバッド洞窟群国立公園(Carlsbad Caverns)、ユタ州のブライスキャニオン国立公園(Bryce Canyon)、およびフロリダ州のドライ・トートゥガス国立公園(Dry Tortugas)などを取り上げている。ちなみにドライ・トートゥガス国立公園はNew York Timesでも取り上げられていた。あまり知られていない国立公園の代表としてとりあげたものだった。
今回紹介しているThe Hidden Worlds of the National Parksでは、それぞれの地区の森林警備隊員が案内してくれる体裁をとっている。ハワイにある活火山の上を飛んでみたり、ドライ・トートゥガス国立公園ではサンゴ礁の海をシュノーケリングすることができる。あるいはアラスカのフィヨルドの中でカヤックを楽しむメニューも用意されている。
このバーチャルツアーは、iOS版およびAndroid版のGoogle Arts & Cultureアプリケーション、そしてGoogle Expeditionsアプリケーションにて体験することができる。
Google ExpeditionsはAndroid版が提供されており、教師がガイド役を務めるバーチャル社会見学を実現するためのツールだ。世界中の200以上の場所を訪問し、360度画像および3D画像によって、さまざまなものごとを体感することができるようになっており、Google Cardboardを使ってVRを楽しむこともできるようになっている。
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(翻訳:Maeda, H)