今日(米国時間5/14)Googleは、AdSenseに2点の変更があったことを発表した。この変更によって、違反のあった広告への対応やウェブサイトから削除する方法の透明性が高まる、と同社は言っている。
第一に、AdSenseの技術的変更によって、広告の削除をウェブサイト全体ではなく、個々のページごとにできるようになった。これまでGoogleは、ポリシーに違反するコンテンツがあった場合、問題のページだけでなく、ウェブサイトの全ページから広告を削除していた。
第二に、Googleは “Poilicy Center” と呼ばれるプラットフォームを数週間以内に公開し、ウェブサイト管理者がもっと早くプログラムのルールを理解し、違反を修正できるようにした。
Googleの公式ブログの一つであるThe Keywordへの投稿で、同社のサステナブル広告担当ディレクター、Scott Spencerは次のように書いた。「新たにページ単位のポリシー適用を違反コンテンツ対応の標準としたことで、あるページの広告を選択的に非表示にしつつ、サイトのほかのページにある良いコンテンツには広告を残せるようにした。今後も必要な場合に限りサイト単位の処理を行う。また、違反が著しい場合や繰り返された場合なども必要に応じて今後もパブリッシャーを排除する。これは全体的にみて、パブリッシャーにとって妨害要因が減ることを意味している」。
もちろんこれは、Googleにとっても妨害が減り、利益が増えることを意味している。AdSenseの収益はパブリッシャーとGoogleで分け合っているからだ。
新しく出来たAdSenseのポリシーセンターでは、サイトに残っている違反の数、広告削除の原因となった問題、あるいは問題を解決して再び広告を表示し収益をあげる方法の手順説明など、さまざまな情報を提供する。Spencerはこれを「サイトやページに影響のあるポリシー関連措置についてパブリッシャーが知っておくべきことを網羅した総合案内所」だと言っている。
このポリシーセンターは、AdSenseを利用するウェブサイトパブリッシャーを対象としているが、AdSenceを利用してビデオを収益化をしているYouTuberにとっても、その影響が気になるところだ。しかしそれはまだ明らかになっていない。Spencerはブログ記事で、「今年中に、AdSense以外のパブリッシャー・プラットフォームにもポリシーセンターを設置する予定」だと言っているが、具体的にどことは言わなかった。
Googleが同社の広告ネットワークやYouTubeに広告が表示されるしくみを変更して以来、多くのYouTubeクリエーターは広告収益が激減したと言っている。様々なデフォルト設定の変更、広告主のアカウント管理機能の追加に加えて、有害なビデオと共に広告が表示されたためにGoogleをボイコットする企業が出てきてからは、新たなAIツールを開発するために多くの技術者を雇った。
しかしYouTuberクリエーターの中には、ビデオがポリシーに沿っているにもかかわらず、不当に罰を受けたことに不満を訴える者もおり、人間やアルゴリズムによる判断の基準をもっと透明化するようGoogleに求めた。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)