Googleが教育者やその他の教室用ツールのためのChromebook App Hubを開始

今年の始めにGoogleは、教師や他のカリキュラム管理者が、教室で使用するための教育ツールやアプリを見つけやすくするためにデザインされたChromebook App Hub(クロームブック・アプリ・ハブ)を構築する計画を発表した。米国時間6月19日、ISTE 2019におけるGoogeの教育発表の一環として同社は正式にApp Hubを立ち上げた。当初のコンテンツは、Epic!、Adobe、Khan Academyなどから提供されている。また同時に、Google Forms、Classroom、Course Kitなどの中の、Quizzesの新機能も公開された。

Googleが以前にも述べていたように、現在教師たちは、レッスンプランを練るために、新しいアイデアやアクティビティを求めてウェブ上を探し回っている。一方、カリキュラムのスペシャリストたちは、教師たちからの特別な要望にうまく応えてくれるものの、要求されたプログラムがその地区の方針を満たしていることを確認することを義務付けられている。

Chromebook App Hubは、教育者たちがアイデアやリソースを発見するための場所を提供し、同時にそれらが教室でどのように実施されるかや、地区の方針を満たしているかどうかを調べられるようにすることで、上記の双方のシナリオにアプローチしようとしている。

GoogleはEdTechTeamと協力して、アプリケーションに関するアイデアを集めたという。

また、非営利団体のSDPC(Student Data Privacy Consortium:学生データプライバシーコンソーシアム)と連携して、アプリ開発者たちが自社製品のデータプライバシーの側面をよりよく考慮できるようにした。こうすることで、各地区は独自のプライバシー要件を満たす適切な解決策を見つけることができる。

「SDPCはChromebook App Hubとの誇らしい協力を通して、学習者の情報を守るべき学校、州、そしてベンダーたちの、重要な側面に関する透明性とオープン性を提供します」と声明の中で語るのは、A4L/SDPCのCEOであるラリー・フルース(Larry L. Fruth II)博士だ。

さらにGoogleは、Family Online Safety Institute(FOSI)ならびにConnectSafelyと、「健康的なデジタル市民権習慣」の育成に焦点を当てたガイドラインの作成で協力している。

立ち上げ時には、Epic!がその子供向け書籍、ビデオ、そしてゲームのライブラリで協力する。Adobeが提供するのはビジュアルストーリーテリングアプリのAdobe Sparkだ。そしてKhan Academyは、数学、文法、科学、歴史、そして標準テストなどのような科目にまたがった、授業の無料ライブラリーを提供する。

もちろん、Cromebookの教室内での価値を高めることが、究極の目的であるため、App Hubのアプリやアクティビティは、Chromebookコンピューター上で実行されるようにデザインされている。

学校や各教室は、デバイスにとっての新しい戦場であり、Google、Microsoft、そしてAppleは、すべてK-12市場でのさまざまな動きに投資している。

例えば、昨年Appleは、Googleに追いつくためにデザインされた新しいiPadを発表し、より多くの学区での採用を狙った。今月初めに行われた開発者会議では、Appleは教育フレームワークClassKitと、教師のための無料アプリSchoolworkの新機能も披露している。

とはいえ、GoogleのChromebookは、そのシンプルさ、価格、およびIT部門向けツールによって、現在の米国のK-12市場で支配的な立場を占めている。 2017年の時点での市場の占有率は、Microsoft Windowsが22%、Appleが19%であるのに対し、Chromebookは58%を占めている。

App Hubの立ち上げに加えてGoogleは、生徒たちが自分の提出課題がどのように評価されるのかを知ることができるように、教師がルーブリックを作成して課題に添付することができるようにする(教師向けの)ベータプログラムを開始した。ルーブリックは、ClassroomとCourse Kit両方で作成することができる。

また、生徒たちが回答を送信するまで移動することができないようにするために、マネージドChromebook上のGoogle Forms内のQuizzesを、教師がロックできるようにするツールも提供された。また、Googleは教師が以前に使われたFormsの中から、新しいFormsの中に質問を取り込んでくる機能を、ほどなく公開するとも語っている。

Googleはまた、アップデートされたGradebookも提供する。これは生徒の進捗状況をより総合的に提供し、さらに教師が成績をClassroomからSchool Information System(SIS)に同期させるプログラムの、早期アクセス版も提供している。早期アクセスベータプログラムは、今年の夏に学校で利用できるようになる予定である。最初のパートナーはInfinite CampusとCapita SIMSだが、更に多くのパートナーの参加が予定されている。

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(翻訳:sako)