Googleのクラウドコンピューティングプラットホームはいつも増築工事が行われているが、今日発表されたのは、同社のIaaS Compute Engineのオートスケーリングサービスだ。今それは、ベータで提供されている。
この新しい機能によりCompute Engineでは、処理量の需要に応じて新しいマシンが自動的に動きだす。たとえば、ユーザのCPU利用が一定の値を超えたり、HTTPのロードバランサが入信トラフィックにスパイクを検出したら、新しいマシンをスタートさせてその負荷を分散できる。このオートスケーラをGoogleのCloud Monitoring APIからトリガさせて、アプリケーション固有の何らかの値をスケールアップの契機としてもよい。ユーザにとってのメリットは、万一の用意のために当面使わないマシンを手当しておかなくてもよい、ということ。必要時には自動的に動きだすから、無駄な経費が生じない。
同社は今月初めに行われたCloud Liveイベントでこの機能を予告していた。ただし、いつから供用開始か、が不明だった。しかしそのイベントの席でGoogleは、システムが毎秒150万リクエストぐらいになっても十分対応できることを示した。
オートスケーリングはAmazonのAWSには2009年からある(Amazonは”auto scaling”、Googleは”autoscaling”)。Microsoft AzureのWebサイトやクラウドサービスや仮想マシンのオートスケーリング(auto-scaling)は昨年6月からある。しかしこれまでGoogleはユーザに、App Engineのサービスを利用してCompute Engineのアプリケーションのスケーリングとオーケストレイションを自動化することを、推奨していた。そのやり方は有効だったが、今後は単純にオートスケーラの2〜3の設定をするだけのことに比べると、面倒でエラーになりがちだった。
Googleにしては、この機能の提供に手間取りすぎた、と言えるだろう。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))