昨年Googleは、クラウドをモニタするサービスStackdriverを買収し、その数週間後にはStackDriverの技術によるGoogle自身のクラウドモニタリングサービスの非公開ベータを立ち上げた。それから8か月後の今日(米国時間1/13)、GoogleのCloud Platformのユーザなら誰もが、そのサービスを利用できることになった。
Google Cloud Monitoringと呼ばれるそのサービスは、名前が示すとおり、Google App EngineやCompute Engine、Cloud Pub/Sub、Cloud SQLなどを使っているアプリケーションのパフォーマンスデータや、容量や能力とアップタイムに関するデータを、デベロッパに提供する。またそれらのユーザアプリケーションが利用しているGoogle Cloud上のオープンソースのアプリケーション…MySQL、Nginx、Apache、MongoDB、RabbitMQなどなど…をモニタすることもできる。アプリケーションの動作がおかしくなったり、何らかの既定の閾値を超えそうになったら、Cloud MonitoringはメールやSMSやPagerDutyでアラートを送る。SlackやCampfire、HipChatのチャットルームにも送れる。またデベロッパが独自に取得しているモニタリングデータとCloud Monitoringからのデータを組み合わせて発表するためのAPIも提供している。
Googleによると、StackdriverのサービスをCloud Monitoringに取り入れる作業はまだ継続中なので、今後はもっと多くのGoogleのクラウドコンピューティング製品をモニタできるようになる。現在このサービスはベータなので、SLAや減価償却のポリシーは伴っていない。同様のモニタリングサービスをAmazon(CloudWatch)やMicrosoft(Azure内蔵)も提供しているから、Googleの参戦とともに、数多いサードパーティのクラウドモニタリングサービスはかなりやりにくくなるだろう。
なお、Googleに買収されるまではAWS上のクライアントを主にサポートしていたStackdriverは今もそのまま健在で、GoogleはそれをGoogle Platformに統合するだけでなく、独立のエンティティとしても今後投資を続ける、と言っている。
今日のこのニュースの一週間前にGoogleは、デベロッパが自分の本番稼働中のアプリケーションにパフォーマンスの問題を見つけるための、Cloud Traceと呼ばれる関連サービスのベータを発表した。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))