Googleのグローバルな分散リレーショナル・データベースCloud Spannerが、4か月という比較的短いベータを終えて、今日(米国時間5/16)から一般供用される。
このサービスの立ち上げ時のGoogleの位置づけは、既存の関係データベースが手狭になってきた企業のための代替製品、だった。GoogleのDeepti Srivastavaは、こう言っていた: “トランザクションデータベース(transactional database, 日常のトランザクション用のデータベース)のスケールで悩むようになったら、シャーディング(sharded database)かNoSQLにソリューションを求めようとするだろう。しかしこの二つのどっちかを選ぶとなると、今度はトレードオフに悩む。そんなときは、Spannerが最適解だ。それはユーザーが使い慣れているシステムでもある〔リレーショナル・データベース〕。われわれは、ユーザーがトレードオフでなるべく悩まないようにしたい”。
今回一般供用になって、Googleが約束する可用性は99.999%、そして強力な整合性(コンシステンシー)だ。今日のGoogleのブログ記事では、こう述べられている: “ソフトウェアとハードウェアを組み合わせたソリューションとして、Googleのグローバルなネットワーク全域にわたるアトミックなクロックとGPS受信機能を提供する。Cloud Spannerはさらに、完全に管理されたクラウドデータベースなので、精度と信頼性と性能も高い”。
Cloud Spannerの今回の一般供用は、MicrosoftがCosmos DBサービスを発表してから一週間足らずで行われたことになる。Cosmos DBはグローバル+分散という点でCloud Spannerに似ているが、整合性のモデルが多様だ。後者は99.999%のアップタイムだけだが、Microsoftはスループットやレイテンシーと共にコンシステンシーを保証している〔サポートするデータモデルもリレーションだけではない〕。