今日(米国時間5/29)、Googleの先進技術研究ユニット、ATAP(Advanced Technology and Projects=元Motorolaの研究部門)は、現在サンフランシスコで開催中のI/Oデベロッパー・カンファレンスで、モバイル・デバイスにおいてユーザーのタイプ入力のパターンその他の情報から正しいユーザーであることを認証する技術を開発sしていると発表した。これが実用化されればパスワードは不要になるという。
このプロジェクトはユーザーがPIN番号やパスワードをいちいち入力する煩わしさを省くことが目的だ。新しい認証システムは一日中連続的にユーザーの行動をモニタし、さまざまな情報を総合して真正なユーザーであることを確認し続けるという。
ATAPの開発チームの責任者、Regina Duganの今日の説明によれば、 この課題の解決に向けて調査を始めたとき、既存の学術研究では4桁のPIN番号入力のレベルに達する代替策さえみつからなかったという。
そこでGoogleは多数の大学に協力を求め、16の大学から25人の専門家を集めて90日の短期集中研究を実施した。チームは1500人のボランティアから日々のデバイス操作データの提供を受けた。その結果、新システムは指紋認証の10倍の精度でユーザー認証を行えるようになったという。
これが事実なら、モバイルセキュリティーにおける一大進歩だ。現在の各種のセキュリティー・メカニズムを一挙に置き換える可能性がある(もちろんモバイル・バンキングなどの場合、多くのユーザーは依然として2段階認証が必要だと考えるだろうが)。新しい認証システムはハードウェアを必要とせず、すべてソフトウェアだけで実行可能であるので、ATAPでは近い将来、何千万ものAndroidデバイスに導入されることを期待している。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)