見た目のクールさがGoogleの強みだったことはない。何しろあのGoogle Glassを送り出したエンジニア主導の会社だ。それでも、マウンテンビューにいるビーニー帽をまとったデザイナーは、何らかの啓示を受けたようだ。
Googleの非ダンボール製バーチャルリアリティー・ヘッドセット分野への参入は遅かった。Oculus、Samsung、HTCらによって、SF的ルックスのVRマスクが一般的になっている。そこでGoogleは、79ドルのヘッドセット、Daydream を目立たせるために、内部スペックだけでなく外観にも力を入れる必要があった。
Daydreamの外観はグレイのウール地で、ソフトな心地よい感触なので、着用すると実験室よりもリビングルームに居る感覚になる。これはおそらく色を選べる初めてのVRヘッドセットで、スノーホワイトとクリムゾンのカラーが近々発売される。
ちょっとバカげていると思うかもしれない。宇宙を探索したり、地球上をテレポートしている間、ヘッドセットの外側を見るころはできないのだから。しかし新登場のシックなGoogle HomeボイスコントローラーやGoogle WiFiルーターと並べて見ると、意味が出てくる。Googleは自社のデバイスを、仕事場だけでなく、リラックスして楽しむ場面で使えるようにしたいと考えているのだ。
「モノのインターネット」では、コンピューター能力と同じくらい生活スタイルの理解が重要だ。生活の中にデバイスを埋め込む第一歩は、美観を損うのではなく高めるだけの美しさを持たせることにある。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)