Googleの自己運転車プロジェクトが独立企業へ一歩近づく…ベテラン法務部長を招聘

PARIS, FRANCE - JUNE 30:  A Google self-driving car project is displayed during the Viva Technology show on June 30, 2016 in Paris, France. Viva Technology Startup Connect, the new international event brings together 5,000 startups with top investors, companies to grow businesses and all players in the digital transformation who shape the future of the internet.  (Photo by Chesnot/Getty Images)

[筆者: Mark Lelinwalla]
Googleの自己運転車プロジェクトが、同社の独立した事業になりつつある。Recodeの記事によると、その自律運転企業はGoogleではなくAlphabetの直傘下となり、The Climate Corporationの最高法務責任者(chief legal officer, CLO) Kevin Vosenを同社の初の法務部長として迎えた。予定では彼は今月晩終わりごろに着任する。

現在Googleの自己運転部門は同社の実験的なラボ、Xの下にあり、しかしVosenが来たことによって企業としての独立に一歩近づいたようだ。しかも、そのタイミングが興味深い。今は自動運転車ではライバルのTeslaが、5月7日の、Model Sの自動操縦モードにおける死亡事故に関して、国の調査を受けている最中なのだ。

Googleにかぎらず、自律運転技術を開発している企業は必ず、国や州の法律の問題をクリアしなければならないから、法務の経験豊富なVosenを招いたのもそのためだろう。VosenはThe Climate Corporationでコンプライアンスと対政府関係(Government Relations)を担当した。ClimateのCEOで協同ファウンダーのDavid Friedbergは前にGoogleで、企業開発と製品管理を担当した。Googleとのご縁が深い。しかもFriedbergが会長を務めているMetromileは、走行距離に応じて保険料を払う自動車保険の会社だから、それは表面的なご縁ではなさそうだ。

Googleの自律部門が弁護士を雇ったというこのニュースの前には、Google XによるTim Papandreouのスカウトがあった。Papandreouはサンフランシスコ市交通局のイノベーション部門にいた人物だから、Googleの自己運転開発チームを、より一層、堅牢にしてくれるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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