機械学習のモデルの訓練やテスト、微調整などを支援するプラットホームFigure Eightが今日(米国時間7/24)、Googleとの重要なコラボレーションを発表した。それによると、今後Google CloudのAutoMLサービスでは、Figure Eightが機械学習のデータの作成やアノテーションを行なうときのデファクトスタンダードのパートナーになる。
Figure EightのCEO Robin Bordoliによると、Googleは前から顧客だったが、AutoMLがベータになり、そのプロダクトポートフォリオを拡大している現状では、両社がもっと密接に協働すべき、との結論に達した。Bordoliの主張では、デベロッパーが機械学習のモデルを構築するときの今だに最大の難関が、データの訓練だ。Googleも、そのことをよく認識している。“彼らの認識では、データ訓練の欠如がAutoMLの採用を阻む基本的な障害だ”、と彼は述べる。
AutoMLの最初のプロダクトは機械視覚がメインだったから、Figure EightとGoogleのパートナーシップも、ビジュアルデータによるモデルの訓練が多かった。Figure Eightのサービスを利用することによって、比較的経験の浅いデベロッパーでも、データの収集やAutoML向けの準備、それによる実験などができていた。
Figure Eightが類似のプラットホームと違うのは、その工程に人間が関与することだ。Bordoliの主張では、訓練データのアノテーションを完全にAIツールにまかせることなんて、できない。それは、人間にだけまかせるわけにはいかないのと、同じだ(世界中の人びとを集めてタグ付けをやらせないかぎり)。
GoogleのGoogle Cloud AutoMLのプロダクトマネージャーFrancisco Uribeはこう語る: “うちの顧客の重要なニーズが、人間によるラベル付けだ。Figure Eightとのパートナーシップによって、そのニーズのサポートが強化される”。
このパートナーシップに基づいてFigure EightはAutoML専用のテンプレートと、データをアップロードするプロセスをたくさん作った。同社はまた、顧客がデータを作って訓練する際の お手伝いも提供する(それにより、公平なAI(AI fairness)の担保を目指す)。Google CloudのユーザーはFigure Eightのプラットホームを使って最大1000までの画像にラベルを付け、また同社のアノテーターを利用することもできる(アノテーションを自分でやらない場合)。
今日の発表に至るまでにFigure Eightはすでに、100億以上のデータラベルを生成しており、Googleとの公式パートナーシップにより、それはさらに加速されるだろう。