Google Compute EngineがOSの選択肢にCoreOSを加える–併せて仮想化の主役はDockerへ

Googleは今日(米国時間5/23)、同社のCompute EngineでCoreOSが可利用になる、と発表した。CoreOSはLinuxの特殊なディストリビューションで、GoogleやFacebookのような大規模なコンピューティング向けに調製されている。これで、このY Combinator出身の新進企業がDebianやRedHat、Suseなど、Compute Engineのコントロールパネルにデフォルトの選択肢として顔を揃えているLinux界の強豪たちと、肩を並べることになる。

これは明らかに、CoreOSのチームにとって大きな勝利だ。同社は昨年、Andreessen HorowitzやSequoiaから資金を調達している。同社によると、GoogleのクラウドサービスはCoreOSのクラスタにとって“完璧な基盤”だ。CoreOSはGoogleのデフォルトのロードバランサやレプリカプールを元々サポートしているので、Googleのプラットホーム上でCoreOSのクラスタをスケールすることは比較的簡単なはずである。

CoreOSのファウンダでCEOのAlex Polviはこう語る: “CoreOSはGoogleのChromeOSや同じくGoogleの分散システムを大いに参考にしている。Google Compute EngineのユーザがCoreOSを使えるようになることは、とても嬉しい。彼らは、インターネットの巨人たちが使っているのと同じ能力のインフラストラクチャを使えるようになるのだ”。

このオペレーティングシステムの中核的部分は、要らないものをすべてそぎ落としたLinuxカーネルで、今人気沸騰中のコンテナ型仮想化技術Dockerを使ってクラスタを構築していく。Dockerは、OS環境全体を仮想化するVMwareなどに比べて軽量かつリソースの消費量も少ない。そしてCoreOSは、そんなコンテナ向けに最適化された軽量のオペレーティングシステムなのだ。単一のマシンでも十分に使えるOSだが、本来CoreOSは複数のマシン上でコンテナを動かすために設計されている。

このオペレーティングシステムはまた、数々の興味深いトリックを隠し球のように持っている。たとえばrootファイルシステムが正/副二つあって、OSをアップデートするときには今現在休んでいる副の方をアップデートし、そちらを新たに正としてブートする(右図)。それと同時に新たな副の方もアップデートしておく。そのほかのLinuxディストリビューションと違ってCoreOSでは、新しいrootファイルシステムをダウンロードするだけなので、アップデートが極めて簡単だ。従来のようなパッケージ単位のアップデートよりは、こっちの方がロールバックも相当容易にできる、とCoreOSは主張している。

Google Compute EngineのコントロールパネルにCoreOSが登場するのは、数日後の予定だ。その前に試してみたい人は、ここにそのためのインストラクションがある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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