Google I/Oを控えてCEOのラリー・ペイジが「声帯神経の麻痺から回復中。慢性甲状腺炎にかかっている」と明かす

今日(米国時間5/14)のGoogle+への投稿で、ファウンダー、CEOのラリー・ペイジは声が出なくなった問題について初めて公けに説明した。

さいわい、ペイジの経験した症状は命に関わるような危険なものではなかったようだ。このところペイジが公開の席で話すたびに注目の的になっている。前回の第四半期決算の電話発表ではペイジはやや努力していることが感じられたものの、かなり長時間しゃべり、質問にも答えた。

ペイジは社内向けに「なんら危険な病状ではない」と説明してきたが、声が出ないために去年のI/Oは欠席せざるを得なかったし、その後数回の四半期電話発表にも現れなかった。

Google+への投稿によると、14年前に風邪を引いた後、声に最初に異常を感じたのだという。診察を受けたところ「声帯の左側が部分的に麻痺している」と分かったが、原因は判明しなかったという。昨年夏に風邪を引いた後、また同じ症状が現れ、今度は右側の声帯に障害が発見されたが、今回も原因は不明だった。しかしさいわいその後、声帯の機能はかなり回復したという。ペイジによればサーゲイ・ブリンは『声が出にくくなったおかげで言葉を選ぶようになったのはCEOとしていいことだ』とジョークを飛ばしたという。またラリーは慢性甲状腺炎に罹っており、これが声帯の神経の麻痺に関係があるかもしれないとして次のように書いている。

左右の声帯神経はほとんどが体の違う部分を走っているのに、どちらも甲状腺を通っているのは注目すべき点だ。つまり甲状腺は両方の声帯神経に影響する原因としてまず思いつく場所だ。実は私は2003年に橋本病〔慢性甲状腺炎〕と診断された。これは比較的ありふれた甲状腺の炎症で、私の場合、これによる障害はほとんどなかった。橋本病が声帯神経の障害の原因なのか、それともどちらもウィルス感染が原因なのかは医師も判断できていない。

これに続けてペイジはハーバード大学医学部のSteven Zeitels博士のチームの声帯の障害の研究プロジェクトを支援することを明らかにした。ペイジの罹っている慢性甲状腺炎は放置しておくといろいろ危険は症状が現れる慢性自己免疫疾患だ。

昨年の夏からペイジが公の席に姿を見せなくなり、電話決算発表も欠席するようになって、株主はジョブズに起きていたような問題がペイジの健康に起きているのではないかと懸念しはじめた。ジョブズの健康に問題があることが明らかになると、ジョブズなしのAppleの先行きに一気に不安が高まった。ペイジが明日のI/Oカンファレンスでキーノート講演をするかどうかは明らかでないが、今回の健康状態への詳しい説明の投稿はもちろん、これに関連しているだろう。

いかにもペイジらしく、これを機にVoice Health Instituteへの資金援助を行うという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+