今日(米国時間5/27)GoProは、GoPro Heroカメラ6台を組み合わせて一度に全周を撮影するアレイを開発中であることを発表した。CEO Nick Woodmanは、FacebookがOculusを買収した時、「挑戦状をたたきつけられ」仮想現実および拡張現実システム向けコンテンツを作成できる全周撮影装置の開発に取りかかった、と言った。
Woodmanによるとソフトウェアは現在社内で「アルファ」段階にあり、ユーザーはGoProカメラをクラウドと同期して映像を見ることができる。まだ「初期段階」ではあるが、理論的にユーザーはSDカードやUSBケーブルに一切触れることなく、動画の再生や編集ができるとWoodmanは言った。
同社はGoProカメラを使って空中撮影のできるクワッドコプター型ドローンも開発している。
「われわれがGoPro主導ビジネスをやっている以上、ドローンが究極のGoProアクセサリーであることは当然だ…GOサインを出すために必要な理由はそれで十分だ。自前で作る意味が十分にあるほど重要だ」とWoodmanは言った。彼は、GoProカメラは今後も他のドローンと互換であることを指摘した。
今やGoProを使ったドローンビデオ撮影は、エクストリームスポーツから結婚式まで、あらゆる場面の必需品だ。だから、GoProが自身でそのビジネスに参入する意味は大いにある。WSJは最近、同社がドローン参入を睨んでいることを報じた。既に多くのGoProユーザーが、様々なサードパーティー製ドローンに自分のカメラを装置している。
Woodmanは価格を明らかにしなかったが、来年後半には提供されると言った。
VRへの野望
全周アレイは2015年後半に発売される。「これは制作会社およびプロシューマーに非常にアピールするだろう」とWoodmanは言った。さらに彼は、「一般」の人たちも買うことになるだろうが、最初のバージョンはプロ向けであると付け加えた。GoProはこれが、Oculus、HoloLens、CardboardおよびYouTube 360ビデオ等のVRおよびARシステム用ビデオに使われることを想定している。
Woodmanは、この6カメラユニットの価格を「デジタル一眼並み」と説明したので、おそらく1500~2000ドルくらいだろう。サードパーティーでこれを行おうとする試みもある ― 例えばShapewayのあるモデルは6台のカメラを保持できる。
GoProは、アクションビデオと同じように、仮想現実分野でもすぐに確固たる地位を築くに違いない。先月同社はKolorの買収を発表した。仮想現実および全周ビデオ処理のためのソフトウェアを開発する会社だ。当時Woodmanは、自社のカメラとKolorのソフトウェアによって、GoProは全周コンテンツの撮影、生成および共有のソリューションを提供できるようになったと語った。
Woodmanは今日カリフォルニアで行われたCodeカンファレンスでインタビューを受けた。
GoProはエキストリームスポーツの発展と密接なつながりを持つようになったが、その堅牢なカメラはスカイダイビングやモトクロス以外にも広く用いられている。多くのデバイスが何よりも薄さと技術的優位性を競うにつれ、彼らもそうした要素を重視し始めた。GoProはその無骨だが頑丈なからだで、ファミリーカメラやスマートフォンを危険に暴したくないがどうしてもビデオを撮りたい場面で必須のツールになった。
Woodmanは2004年にワゴン車後で弾薬ベルトを販売し、両親から23万ドルのエンジェル投資を受けて会社を起こした後、企業価値70億ドル以上にまで成長させた。彼は2.85億ドル相当の株式付与を受け、2014年にCEOの所得第一位になった。
「アクションカメラ」経済に火をつけたGoProは、昨今Xiaomiの’Yiカメラ’のような類似品に周辺を取り囲まれている ― そして最近Appleアクションカメラ特許の出願によって株価が1日で13ドルも下落した(現在は50ドル前後を漂っている)。
Woodmanは最近、10年前に会社を立ち上げた際大学の同級生と交わした口約束を守るために、2.29億ドル相当の株式を手離したことで紙面をにぎわせた。
【編集部注:Matt Burnsが加筆した】
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)