goTennaなら、電波のないところでも携帯電話を使える

gotenna-phone

GoTennaの共同ファウンダー、Daniela Perdomoは彼女のスタートアップが「長い間静か」だったことを知っているが、それには正当な理由があると言う ― チームはプロトタイプを「量産」できるものに変えるのに忙しかった。

この会社の目的は、携帯電波の全くないところでもコミュニケーションできる手段を提供することだ。森の奥深くであっても混雑したフェスであっても。同社は事前予約キャンペーンを2014年中頃に行い、このたび正式に発売を開始した

早期ユーザーたちはgoTennaを、ハイキングやスノースポーツ、あるいはハンティングや釣り等の静かなアウトドア活動に利用している。私がgoTennaのブルックリンオフィスを訪ねた時、Perdomoはあまり冒険的でないデモを見せてくれた ― アプリをダウンロード(荒野に向かう〈前に〉やっておきたいことだ)して、iOS、Android端末とペアリングした後、携帯電波もWiFiもないところでも、テキストメッセージを送って見せた。

メッセージは1対1でもグループ内でも、さらには近くの人全員に一斉配信することもできる(ブロックすることもできるのでご心配なく)。ユーザーはGPS情報も送ることができ、事前にダウンロードしておいた地図上に表示される。

アウトドア的な利用形態を考えると、「オフラインでいることの意味はオフラインでいることなのでは?」と不思議がる人もいることをPerdomoは認めている。言い換えれば、スキーやロッククライミングに行った時、本当に友達からテキストメッセージをもらいたいと思うだろうか?

「これは世界に向けてInstagramしようというのではない」とPredomoは言った。「『日没に会おう。私はここにいる』と言うためのものだ」

その説を裏付けるべく、goTennaではテキストと位置情報以外にはシェアできない。少なくとも今のところ。

デバイスは軽くわずか51gでパックパック等にクリップで付けるように作られている。Perdomoは、到達範囲は地形によって変わることを付け加えた ― ニューヨーク市街では数ブロックから半マイル程度だが、アウトドアでは4~5マイルの距離で通信できたという報告がある。

バッテリーは1回の充電で、メッセージ送信700通、受信はそれ以上可能可能。

goTennaの価格は2台セットで199ドル。1台では買えないが、一人でテキストを送る意味はあまりない。(現在ブラックフライデー/サイバーマンデーの25ドル割引実施中で限定のブラックバージョンもある)。Predomoは、1台当たり100ドルは大げさな衛星通信と比べてはるかに安いと言っている。

さらに良いことに、月額料金は不要だ。Perdomoは、将来追加サービスを有料で提供するかもしれないが、基本機能は常に無料だと言っている。そもそも彼女と弟のJorgeがこのアイデアを思いついた理由の一つは、ハリケーン・サンディー等の災害時に連絡を取るためだったので、支払いが滞っていたから緊急連絡ができないというのはかなり困る。

同じ流れで、goTennaはニューヨーク市経済開発公社と提携して、災害時の連絡用にデバイスを中小企業に提供している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。