数週間前にはGoogleがChromebookの最高級機Chromebook Pixelのニューバージョンを発表して話題になった。今日(米国時間3/31)はChrome OSのエコシステムから、それとは真逆の2機種が生まれた: Haier Chromebook 11(Amazonで買える)と、Hisense Chromebook(Walmartで買える)だ。どちらも11.6インチ画面のChromebookで小売価格は149ドル、これまででもっとも買いやすいお値段のChromebookだ。
さらに、今日のGoogleの発表ではAsusが249ドルのChromebook/タブレットコンバーチブル機と、完全なChrome OSコンピュータを小さなHDMIスティックに収納したChromebitと呼ばれる製品を出すらしい。後者はIntelのCompute Stick.に似ているが、両製品とも発売日は未定だ。
Asusからはさらに、11.6インチで169ドルのChromebook、C201が出る。こちらはRockchipのクワッドコアプロセッサを搭載し、メモリ2GBと4GBのバージョンがあり、5月にAmazonから発売される。
最初に挙げたHaierとHisenseのChromebookもRockchipの3288 SoC(system on a chip)を使用している。えっ!と思われた方もおられるだろうけど、Rockchipはまだそれほど知られている名前ではない。でもこの企業は、ある日突然夜逃げをするような連中ではない。2001年に創業された同社は、中国のファブレス半導体メーカーのトップ集団に属し、最近はIntelとの契約により、Atomのコアを使った製品を作ることになった。ただし3288 SoCはARMのチップで、32ビットクワッドコアのCortex 17が設計のベースだ。
多くのユースケースにとって、3288は十分な閲覧スピードを提供するだろう。まだ実物を経験していないが、すでに多くのベンチマークでIntelの最新のAtomチップの一部を抜いている。
HisenseとHaierのChromebookは、基本的に同じだ: 2GBのRAMと16GBのeMMCフラッシュストレージ。どちらもUSBポートは2つ、SDカードリーダーにHDMI出力、720pのWebカメラ、WiFiとBluetoothあり。両機ともGoogleの音声コマンド”OK Google”が常時有効で、キーボードはGoogleがちょっといじったChromeキーボードだ。
Haierは149ドルバージョンのほかに、やや大型で電池交換可能なChromebookを出す予定だ(電池寿命10時間)。今の充電オンリーの機種では、Haierが10時間、Hisenseは8時間半を約束している。
低価格機は低価格機であるためにディスプレイをけちる。Rockchipの内蔵GPUは4K対応だそうだが、今回の両機のディスプレイは4Kにほど遠い。
重さはHaierのChromebookが2.54ポンド(11インチのMacBook Airとほぼ同じ)、Hisenseは3.3ポンド(こちらはChromebook Pixelとまったく同じ)。
両社は共に、安いけど頑丈だ、と主張している。たとえばHisenseには金属製のパームレストがあるから、もっと高価なオールプラスチック製のChromebookよりも良い感じだ。今回、体験レビューはまだ書けないけど。
これらのデバイスのローンチによって、Chrome OSのエコシステムはWindowsの世界と横並びになる。一部の報道によるとMicrosoftは、OEMたちがWindows 10のラップトップを149ドルで売りだすことを望んでいるらしい。
AsusのChromebook FlipとChromebit
Asus Chromebitは小売価格が99ドル以下になる。これもRockchipデバイスで、RAMは2GB、eMMCフラッシュストレージは16GBだ。つまりChromebookと同じ。だから、Chromebookをキャンディバー(棒飴)サイズのスティックに収めたものだ。Chromestickと呼ばないのが不思議だね。
HDMIスティックだから、外回りの社員に使わせたい企業や、屋内(〜店内)ディスプレイ用に使いたい企業が主なターゲットだ。GoogleもChromebox用にその手を考えている。格好のおもちゃとして飛びつくハッカーも、たくさんいるだろうな。
なお、今回は説明を書ききれなかったが、コンバーチブル機Chromebook Flipは上の写真だ。