Xerox(ゼロックス)が、プリンターおよびコンピューター会社であるHPを買収する可能性があるという噂が飛び交っている。HPは、米国時間11月6日午後に公開声明を発表し、現在協議が進行中であり、株主にとって最大の利益をもたらすためにどんな行動でも取ることを明らかにした。
ウォールストリートジャーナルは米国時間11月6日の朝早くに、ゼロックスがHPの買収を検討しているというレポートを公開した。それによれば、買収額は270億ドル(約2兆9400億円)以上になる可能性があるという。この数字が正しいとすれば、莫大な金額でありHPは少なくとも検討せざるを得ない。
HPは、これまで両社の間で継続的な話し合いがあったことと、昨日ゼロックスからオファーレターを受け取ったことを認めた。この買収話について不思議なのは、ゼロックスの時価総額が80億ドル(約8700億円)をわずかに超える程度なのに対し、HPは290億ドル(約3兆1500億円)とそれよりはるかに大きいこと。いわば、カナリアが猫に襲いかかるような話だ。
以下は、本件に関するHPの声明の全文だ。
最新のHPの証券アナリストミーティングでも報告したように、私たちは、今後複数年にわたる戦略に大きな自信を持っています。特に、価値創造を促進するための複数の手段が得られるような進化する業界の中で、当社を継続的に成功させる能力があると確信しています。
このような背景の中、私たちはXerox Holdings Corporation(ゼロックス・ホールディングス・コーポレーション、NYSE:XRX)と経営結合の可能性について、折りに触れて話し合いました。そして何よりも、この交流を実りあるものにするのに、何が必要なのかを検討してきました。そして最終的に、昨日送信された提案を受け取ったというわけです。
私たちには、もし先行きにより良い道があるのなら行動を起こしてきたという実績があります。そして、すべての株主の利益を最大化することを目指し、熟慮、自制心を持って、今後も行動するつもりです。
古くからのシリコンバレーの老舗の1つ、Hewlett-Packard(ヒューレット・パッカード)は、2014年に2つに分社化した。1つはプリンターとPCを担当するHP、もう1つはサーバーとエンタープライズソフトウェアを受け持つHP Enterpriseだ。
この元記事の発行時点で、HPの株価は6.36%、Xeroxは3.55%、いずれも上昇している。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)