IBMが今日(米国時間1/25)、ローコード開発プラットホームのMendixとのパートナーシップを発表した。これによりMendixは、IBMのWatsonなど多くのIoT/AIサービスとともに、IBM Cloudにネイティブで統合されることになる。IBM CloudはそれまでIBM Bluemixと呼ばれていたが、すでにそのころから同社とMendixとのパートナーシップは存在している。
この、新たに進化したパートナーシップによって、IBMはMendixをIBM Cloudに持ち込み、同社自身のツールとのより深い統合を行う。IBM Cloud PlatformのゼネラルマネージャーDon Bouliaによると、IBMのプラットホーム上の既存のデベロッパーたちは必ずしもMendixのようなローコード/ノーコード方式に積極的なタイプではないが、しかし今回のパートナーシップによってIBMは、これまで同社のクラウドサービスを活用できなかったデベロッパーや、なるべく早くプロトタイプを作りたいと願っている高度なデベロッパーなど、新しいデベロッパー集団に訴求できるようになる。
Mendixを同社のクラウドに加えることによってIBMは明らかに、その多様なサービスにさらに多くのユーザーを惹きつけたいと願っている。まず挙げられるのが、WatsonのAIサービスとのディープな統合であり、それはたとえば、Conversationサービスによるチャットボットの構築や、翻訳サービス、テキストの音声変換など、またWatson Tone Analyzerによるテキスト中の感情理解、そしてWatson Visual Recognitionサービスなどだ。Mendixのコネクターキットを使えば、IBMのIoTやブロックチェーンサービスにもアクセスできる。
IBMのIoTやブロックチェーンのAPIを扱うようになれば、Mendixのビジュアル開発ツールの枠を超えて、これらのツールをフル活用することになるだろう。
Mendixは、他のすべてのローコードプラットホームと同様に、アプリケーション開発を10倍スピードアップすると約束している。またIBMは、同社のサービスによってデベロッパーが自分たちのアプリケーションを、コンテナやCloud FoundryのようなプラットホームからIBM Cloudへ容易にデプロイできる、と訴えている。
〔参考記事: Mendix日本語解説〕