Impossible Foodsが220億円超を追加調達、世界展開とポークやステーキ、ミルクなどの開発を推進

植物性代用肉のメーカーであるImpossible Foodsが、さらに2億ドル(約213億円)の資金を調達した。調査会社のPrimeUnicorn Indexのデータによると、このラウンドにより同社の評価額は40億ドル(約4274億円)に跳ね上がった。

このラウンドをリードしたCoatueは、テクノロジーにフォーカスしたヘッジファンドだ。ニューヨークのヘッジファンドであるXNに、このラウンドに参加した。

Impossible Foodsはこれまで、Mirae Asset Global InvestmentsやTemasekなどから合計15億ドル(約1600億円)を調達している。同社のキャップテーブル(Cap Table、株主とその保有株式数・保有割合、株価などをまとめた資料)には公開・非公開さまざまな新しい投資家が並んでいてIPOも近いかと思われるが、現状ではまだ憶測の域だ。

同社は以前に、Horizon VenturesやKhosla Venturesのような投資企業から資金を調達していたが、投資家の顔ぶれの中には米国の大物セレブも少なくない。名前の一部を挙げると、Jay Brown氏、Common氏、Kirk Cousins氏、Paul George氏、Peter Jackson氏、Jay-Z氏、Mindy Kaling氏、Trevor Noah氏、Alexis Ohanian氏、Kal Penn氏、Katy Perry氏、Questlove氏、Ruby Rose氏、Phil Rosenthal氏、Jaden Smith氏、Serena Williams氏、will.i.am氏、Zedd氏などだ。

PrimeUnicornによると、Impossible Foodsの最近の株価16.15ドルはシリーズFのときの15.4139ドルを上回っている。

Impossible Foodsによると、新たな資金は研究開発の強化に向けられ、とくにポークやステーキ、ミルクなどの新製品開発に力を入れる。また国際市場を広げ、製造能力の向上も目指す。

同社の創業者で一般博士号のほかに医学博士号を持ち、さらにはCEOでもあるPatrick O. Brown(パトリック・O・ブラウン)博士は声明で「動物を使って食べ物を作ることは、地球上で最も破壊的な技術であり、気候変動の主な原因であるとともに、全地球規模で起きている野生動植物と生物多様性の破滅的崩壊の主因でもある。Impossible Foodsのミッションは、その古めかしいシステムを、世界でも最も美味で栄養豊富で持続可能な植物由来の食肉の生産で置き換えることである。そのためにはImpossible Foodsはその生産と売上の指数関数的な成長を持続し、研究開発に大きな投資をしていく必要がある。投資家たちは、グローバルな食糧システムを変えていく私たちのミッションを信じ、またそこに莫大な経済的機会があることも理解している」。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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