Instagram、マーケティングのパートナーズ・プログラムで収益拡大を狙う

instagram-cash

どんよりした目に時折広告の差し込まれるきれいな画像が映る。まるでテレビの話だ。マーケターがInstagramの成熟を待ちわびている理由が分かるだろう。Instagramが最初に広告商品を販売したのはまだ2年前のことだが、すでに彼らが保有する4億人のユーザーから収益を上げることに真剣に取り組んでいる。それは、広告主がテレビのコマーシャルにかける費用を世界で一番の写真アプリに移すための施策を実行するということだ。

今日、InstagramはMarketing Partner Programを発表し、ブランド企業の助けとなる広告、アナリティクス、コミュニティーマネジメントに関連する40社を取り上げ、推薦している。

Screen Shot 2015-11-10 at 11.57.09 AM

これらの企業は、大手ブランドや広告主に技術的な支援を提供する。パートナー企業は広告主が最適化した広告キャンペーンを大体的に展開したり、フォロワーにどのコンテンツが人気かを正確にトラックしたり、スパムやカスタマーサービスの問い合わせ内容のコメントを適切に管理したりすることを手伝う。これと引き換えに、広告主はより多くの金額を費やすることになり、また投稿が部分的にスポンサー広告だとしてもInstagramにより良いコンテンツの供給につながるだろう。

Instagramは2013年の秋に最初の広告商品を発表した。それは美しい画像のブランド広告を軸としたもので、ユーザーの目に触れ、記憶に残れば良いものだった。ユーザー体験に焦点を当てた長い検証が終わり(共同ファウンダーのKevin Systromが当初、彼自身が全ての広告を精査していると言うほどユーザー体験を追究していた)、広告プログラムは加速する。

今年の始めから、 Instagramはクリックできる広告(ダイレクトマーケターにとって便利な広告)、小売業向けの「購入」ボタン、そして大々的な広告キャンペーンをプログラマティック・コントロールするための広告APIをローンチした。そして9月には 世界規模の広告 をローンチした。

instagram-ad-image

そうする中で、ブランド企業がInstagramにより費用をかけることを促し、自分たちもその一部を得るInstagramのマーケティングパートナーのエコシステムが誕生した。しかし、ブランド企業にとってどのツールが効果的なのかを判断することは難しかった。

「Instagram Partnersを作ったのは、広告主が簡単にどのような規模でも、最適なテクノロジーパートナーを見つけ、私たちのプラットフォームで最良の結果が得られるようにするためです」とInstagramはブログ記事に記している。

Screen Shot 2015-11-10 at 11.56.51 AM

Instagramは、彼らのオーナーであるFacebookと同じ道筋を辿っている。Facebookも広告パートナーの巨大なエコシステムを構築した。また、これは広告を購入するためだけのパートナーではない。Instagramのパートナー企業は大きく3つの分類があるという。広告テクノロジー、コミュニティー管理、そしてコンテンツ・マーケティングだ。

パートナーのラインアップ には、ソーシャルアドバタイジング業界で見慣れた名前の企業が並んでいる。Adobe、Brand Networks、Marin Software、Nanigans、SalesforceやSprinklrなどだ。SocialCodeもその内の一社で、彼らはInstagram Partnerになってから、クライアントの40%とInstagramのキャンペーンをローンチしたと伝えている。

Instagramは多くのブランドと手をつなぎ、マーケティングのチャンスを切り開こうとしている。この調子でいけば、Facebookの収支報告でInstagramの収益の話を近いうちに聞くことになるかもしれない。そして、Facebookが費やした10億ドル規模の買収額に見合う働きを見せるだろう。

Anthony Haもこの記事の作成に貢献した。

画像クレジット:Dan Bilzerianのridiculouslifestyles 

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。