Instagram Stories(インスタグラム・ストーリーズ)は、Facebook史上最高の製品へと成長した。昨年末時点で、Instagramユーザーの約半数、すなわち5億人が毎日このストーリーズ機能を使っている。これは、最初にストーリーズ形式を広めたSnapchat(スナップチャット)のデイリーアクティブユーザー全員の2倍近い。そしてこのほど、Instagramはストーリーズ体験を拡張し、これをInsagramアプリの中心とするテストを行っているようだ。
テスト中の新機能は、Instagramユーザーが一度に見えるストーリーズの数を増やすもので、ホーム画面と新しいストーリー専用画面の両方で利用できる。
ユーザーがInstagramアプリを最初に開くと、ストーリーズが画面のトップに1つだけ表示される代わりに、2例に並んだ状態で始まる。拡大されたストーリーズエリアの下には「See All Stories」(すべてのストーリーズを見る)ボタンがある。
これを押すと、フルスクリーンですべてのストーリーズをスクロールして見られる新しい画面になる。
カリフォルニア在住でソーシャルメディア・マネージャーを務めるJulian Gamboa(ジュリアン・ガンボア)氏が最初にこの機能を見つけた(@JulianGumboの投稿)。
InstagramはTechCrunchに、これは現在少数のユーザーで行っているテストであることを認めた。それ以上詳しくは語らなかったが、テストは1カ月以上続いていると話した。
この機能の多大な人気と成長ぶりや、Facebookの広告主にとってストーリーズがますます重要になっていることを踏まえれば、Facebookがさらに多くのユーザーをストーリーズに留めるためのアイデアを試すのは当然だろう。
2019年第3四半期に、Facebookはストーリーズを最も成長している分野の1つだと認め、全広告主700万社のうち300万社がFacebook、Instagram、Messengerのストーリーズで広告を出していることを指摘した。第4四半期までにストーリーズ広告を使っている広告主の数は400万社に上った。
広告主のニーズに答えるべく、昨年Facebookはカスタマイズ可能なテンプレートを導入し、企業が写真やビデオをアップロードして、レイアウトやカラーやテキストを選んで魅力あるストーリーズを作れるようにした。また、ストーリーズに参加しやすくするために、広告主がFacebook、Messenger、Instagramの広告をまとめて買えるようになった。
Facebookは2020年Q1の決算発表の際に、傘下サービスの総広告インプレッション数が39%伸びたことを報告した。同社はこの飛躍を、ニュースフィードとストーリーズ両方の利用時間が増えたためだと説明した。
しかしFacebookは、ストーリーズ広告の収益率はニュースフィードよりも低いと以前からよく言ってきた。ただしこれは、将来多くの広告主がストーリーズに移行すれば変わっていくと同社は信じているはずだ。
こうした状況を踏まえると、Instagramがフルスクリーンでスクロール可能なストーリーズ体験をアプリで提供したことは興味深い。もし正式に公開されれば、毎日利用するユーザーがさらに増え、ひいては広告主も増えるだろう。
「我々はユーザーコミュニティーのためにInstagram体験を改善する新しい方法を常にテストしている」とFacebookの広報担当者が今回のテストについて話した。
画像クレジット:Bryce Durbin
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )