Appleは、iOSのアップデートで小さいが重要な変更を加えた。これによってユーザーのサブスクリプション管理がこれまでより簡単になった。Appleは最新のiOS(12.1.4、12.2 ベータ版)で「サブスクリプションの管理」メニューに変更を加えた。
App Storeで自分のプロフィールをタップするとメニューのトップページに「定期利用の管理」(Manage Subscriptions)が表示される。これまでのようにメニューの奥深くを探しまわる必要がない。これは長年待ち望まれていた変更だ。
ますます多くのアプリが売上をサブスクリプションに頼るようになるにつれて、ユーザーがサブスクリプションを簡単に中止できるようにする必要も高まっていた。腹を立てたユーザーがApp Storeに書き込んだレビューを読むと多くのユーザーがどうやってサブスクリプションを中止したらいいか理解していないことが分かる。サブスクリプションを中止するにはデベロッパーにコンタクトする必要があると思っていたユーザーが多い。
しかし、これまでサブスクリプションの中止方法が広く知られていなかったのはユーザーの責任ではない。Appleがサブスクリプション中止のオプションをひどく見つかりにくい位置に埋めておいたことが原因だ。
従来のiOSの場合、設定からiTunes & App Storeをクリック、Apple IDを入力、画面を一番下までスクロールしてやってサブスクリプション管理に行き着くという具合だった
これと比べると、Google Playのサブスクリプション中止オプションはトップレベルにあり、左上隅のハンバーガーアイコンをタップすれすぐ見つかる(定期購入)。サブメニューを開く必要もスクロールする必要もない。
最新のiOSではApp Storeのトップページ右上のユーザー・プロフィールをタップすれば、すぐに「定期利用の管理」がある。スクロールする必要もなくなった。この機能の重要性を考えるとアクセシビリティの改善の意義は大きい。
この変更を最初に発見したのは、MacStoriesの編集局長、Federico Viticciだった。
Sensor Towerの最近のレポートによれば、アメリカのiPhoneユーザーは2018年1年で平均79ドルを支払ったという。これは対前年比36%のアップだった。この金額の大部分はモバイル・ゲームが占めているが、ゲームはますますアプリ内の定期課金に頼るようになっている。
残念ながらどの世界にもルールを守らないものが存在する。サブスクリプション料金を目につきにくいところに隠したり、うっかり押しそうな紛らわしいボタンを設置したり、、無料トライアルといいながら3日目に自動的にサブスクリプションに移動する仕組みにしたり、さまざまな手口でユーザーに誤解させてサブスクリプションを強制しようとするデベロッパーも少なくない。
これに対してAppleもApp Storeのガイドラインを発表してどういう手口は許されないかを明確化した。
しかしルールを制定したらといって、それに実効をもたせることができるとは限らない。ユーザーが必要ないと判断したサブスクリプションを簡単に中止できるようにするのは実効を確保する上で非常に重要だ。
ちなみに、Appleは近く独自のサブスクリプション・サービスを開始するものと見られている。3月に予定されているプレスイベントでこのビデオ・ストリーミング・サービスがお披露目されるかもしれない。
「定期購入の管理」はiOSをアップデートすれば世界中どこでも利用できる。
画像:TechCrunch
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