iOS版Microsoft Office、無料になってApp Storeのトップへ


「タダ」ほど売れるものはない。現在Microsoft WordはiTunesの無料iPhone/iPadアプリケーション部門のナンバー1で、僅差で追っているのがExcel、PowerPoint等他のMicrosoft Officeアプリだ。これらのアプリは先週の価格変更以来、Apple App Storeでトップを独占している。これまでMicosoftは、iPadユーザーが新規ファイルを作るためにはOffice 365の定期購読を要求しており、iPhoneでは限られた機能しか提供していなかった。しかし、木曜日にすべてが変わった

ついにMicrosoftは、Office for iOSの新たな統合アプリケーション群を公開し、より多くの一般ユーザーが同社のOfficeアプリを無料で使えるようにした。改訂されたアプリには、Dropboxが統合され、同社のiOS市場シェア拡大を目指す「フリーミアム」戦略によって、機能制限も緩和された。

同社は先週、10億人のユーザーがOfficeを使用し、Office for iPadアプリが4000万回以上ダウンロードされたことも発表した。もちろんどちらも立派な数字だ。

しかし、MicrosoftはOffice for iOSの提供を大きく遅らせてきた。モバイルエコシステムが成長するにつれ、Officeの市場優位性を、Microsoft Windowsプラットフォームにユーザーや企業を引き込む手段として使うことを期待していたためだ。その結果、ライバルのAppleとGoogleがそれぞれのモバイル端末と共に、消費者が無料でソフトウェアを利用できる土台を築くことを許してしまった。GoogleのオンラインOfficeソフトウェアは以前から無料だったが、Appleも昨年秋に、同社の生産性向上アプリを新しいMacおよびiOS端末に無料で提供開始した。

評論家たちは、Microsoftのフリーモデルへの参入を遅きに失したと批判するかもしれない。しかし消費者は、今や広く開放されたMicrosoft Office iOSアプリを大挙して使おうとしている。

そして、早期のiTunes評価も悪くない。あるレビュアーは、Microsoft Wordに、使いもしないうちに星5つを付け、それはAppleのPageへの不満があまりにも大きからだった。他には、新価格(「無料」)が最大の利点であると褒めちぎったり、Dropbox統合を評価する人たちもいた。しかし、機能制限やバグへの不満も多く、Wordの総合評価は3.5に留まっている。これは、少なくとも消費者の目から見てMicrosoftはいくつか改善の余地を残していることを示している。

iPhoneでは、Microsoft Wordが#1、ExcelとPowerPointがそれぞれ#8と#10だ。iPadでも、やはりMicrosoft Wordが無料アプリのトップで、Excelが#2、PowerPointか#7につけている。

下に貼ったのはApp Annieのグラフで、先週の発表以来ダウンロード数が急上昇しているのがわかる。

Word (iPhone, iPad)

Excel (iPhone, iPad)

PowerPoint (iPhone, iPad)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook