iOS 8の最初のメジャーアップデート、 8.1が公開―カメラロール復活以外にも新機能多数

今日(米国時間10/20)、AppleのiOS 8.1が一般公開される〔日本でも公開済み〕。これにはいくつか重要な新機能が含まれている。長期的なインパクトでは、なんといっても、Apple Pay機能の導入が大きい〔日本では未公開〕。このモバイル支払システムは、iPhone 6、6 Plusと先週リリースされた新しいiPad Air 2、iPad mini 3から利用できる。しかし8.1にはこれ以外にもMacと通話できる機能、写真アプリのカメラロール復活、iCloudライブラリのベータ版などさまざまなアップデートが含まれている。

8.1はiOS 8初のメジャーアップデートで、オリジナルの8.0のローンチに間に合わなかった機能が追加されている。またAppleはカメラロールの復活など8.0に対するユーザーからのフィードバックを真剣に受取っている。Macとの間で音声通話、「緑のバブル」(iMessage以外のテキストメッセージ)、SMSがやりとりできるようになることは今年6月のWWDCカンファレンスで予告されていた。しかしこれはMac側でOS X Yosemiteが必要となるので、iOSへの追加を先週のYosemiteの公開まで待っていたようだ。

公開前のiOS 8.1を短時間テストしたところでは、少なくともiPhoneに関しては、大きな改良となっていると感じられた。特にデスクトップとのコミュニケーションが強化されたのは便利だ。Macと通話できるだけでなく、Appleデバイス上にいない相手からもメッセージが送受信できるのは非常に良い。もっとも仕事中に気を散らされる要素にもなり得る。私の場合は通話もテキストもそれほど頻繁に着信しないし、した場合はだいたいにおいて重要なものだ。カメラロールの復活はiOS 8で生じた写真アプリへの不満を沈静化させるだろう。もっとも私自身は8.0の写真アプリは騒がれるほど使いにくいとは思わなかった。

Apple Payは確かに長期的にはきわめて重要な意味を持つことになるだろうが、カバーされているのはアメリカ国内のみなので私は実際に使ってみることができない〔Etherington記者はカナダ人でトロント在住〕。デモで試した限りではUIはよく考えられており、すべてスムーズに作動した。またアメリカ国内でも現在のところ、利用できる店舗等はまだそれほど多くない。

iOS 8.1はWiFi接続でもアップデートできる。この場合は「設定、一般、ソフトウェア・アップデート」を開けばよい。あるいはiOSデバイスをLightningケーブルでコンピュータに接続し、iTunes経由でアップデートすることもできる。もしユーザーのデバイスに搭載されているOSが8.0以前のバージョンである場合は、WiFi接続の場合、必要とされる空き容量が非常に大きくなるので、ケーブル接続が推奨だ。またMacとの間でシームレスに作業を続けられるContinuity機能を利用するにはMac側でOS X 10.10をインストールする必要がある。このアップデートはMac App Storeで無料で公開されている。

〔日本版〕 Appleは日本版のiOS 8.1について次のように概要を紹介している。

• “写真”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iCloudフォトライブラリをベータサービスとして追加
 ◦ “写真”Appに“カメラロール”アルバムおよび“自分のフォトストリーム”アルバムを追加(iCloudフォトライブラリを使用していないとき)
 ◦ タイムラプスビデオの撮影時に空き容量が少ないときは事前に通知を表示
• “メッセージ”Appの新機能、機能改善、修正
 ◦ iPhoneユーザが自分のiPadやMacからSMSおよびMMSテキストメッセージを送受信できる機能を追加
 ◦ 検索結果が表示されないことがある問題を修正
 ◦ 開封済みメッセージが開封済みとして処理されない問題を修正
 ◦ グループメッセージの問題を修正
• 一部のベースステーションに接続した際に発生するWi-Fiパフォーマンスの問題を修正
• Bluetoothハンズフリーデバイスに接続できない問題を修正
• 画面の回転が機能しなくなる問題を修正
• モバイルデータ通信で2G、3G、またはLTEネットワークを選択できるオプションを追加
• Safariでビデオが再生されないことがある問題を修正
• PassbookパスのAirDropサポートを追加
• Siriとは別にキーボードの設定で音声入力を有効にするオプションを追加
• HealthKit対応Appによるバックグラウンドでのデータアクセス機能を追加
• アクセシビリティの機能改善と修正
 ◦ アクセスガイドが正しく機能しない問題を修正
 ◦ 他社製キーボードでVoiceOverが機能しない問題を修正
 ◦ iPhone 6およびiPhone 6 PlusでMFi補聴器の使用時の安定性と音質を向上
 ◦ VoiceOverの音声ダイヤルで別の番号をダイヤルするまで音が鳴り続ける問題を修正
 ◦ VoiceOverで手書き入力、Bluetoothキーボード、点字ディスプレイを使用するときの信頼性を向上
• iOSアップデートにOS Xキャッシュサーバを使用できない問題を修正
• バグの修正

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+