iPhoneとApple TVを使う新しい黒板「Kocri」、アプリをリリース—販売元はカヤックと業務提携

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5月に老舗黒板メーカーのサカワとカヤックが開発した“新しい黒板”「kocri」を紹介したが、そのiOSアプリが7月29日にリリースされた。App Storeで無料ダウンロードできる。価格は月額600円もしくは年額6000円。9月15日までは無料で利用できる。またこれに合わせて、両社は業務提携を発表した。これまで以上に強いタッグを組んでプロダクトの提供を進めるという。

kocriはiOSアプリ、Apple TV、プロジェクタを組み合わせることで、既存の黒板に図形などを映したりして、あたかも電子黒板のように利用できるプロダクトだ(サカワとカヤックではチョークも使えてプロジェクターや動画も使える「ハイブリッド黒板」という表現をしている)。

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以前にも紹介したとおりだが、政府は教育環境のIT化に向け、2019年をめどに電子黒板の導入を進めているところ。電子黒板の普及率については75.3%という数字もあるのだが、これは「学校に1台以上ある」割合。実際に全教室に設置しているというのはまだわずか4.6%と極めて少ない数字だ。

さらに、忙しい教師がその使い方をマスターしているかというとそうとも言い切れないそうで、サカワ常務取締役の坂和寿忠氏いわく、「昨年のデータになるが、6〜7割の電子黒板はうまく使い切れていないという調査結果もある」のだという。

電子黒板を手がけるメーカーにとっては補助金などもあって追い風の状況だという。しかし購入する自治体からすれば、電子黒板の価格も悩みの種となる。タッチパネル式の液晶を搭載した電子黒板となると、1台数十万円なんてモノはザラなのだ。

こういった背景もあってか、kocriは発表してすぐから想定を超える問い合わせがあったという。そこでサカワ側も「アップデートを続けて10年以上使える製品を提供したい」(坂和氏)となり、カヤックとの関係を強化。アプリも当初売り切りを予定していたが、月額課金で提供することを決めた。

今後サカワはKocriの販路拡大や教材の開発を進める。またカヤックは社内に専業チームを立ち上げて人材を募集。アプリおよびシステム開発を進める。両社は1年で2万教室への導入を目指すとしている。

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TechCrunch Japan

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