Appleが先週、新しい広告キャンペーンを開始した。その挑戦的なキャチフレーズは、”if it’s not an iPhone, it’s not an iPhone”(iPhoneでなければiPhoneじゃない)だ。今日(米国時間7/20)は3つ目のコマーシャルがリリースされた。今回のキャンペーンは、iPhoneのユニークな機能(iPhoneにしかない機能)を主に取り上げ、Androidを選んだらそれはないよ、と訴求している。
だから今回ははっきりと、今Androidフォーンを持っていて、そろそろ買い換えたいけど何がいいか迷っている人たちをターゲットにしている。キャッチフレーズの言葉は、ずばり、図太い。スマートフォンはこうでなくっちゃ、と訴えている。マルチタッチを最初に出したのはAppleだが、今ではありふれている。でも、その感覚はまったく違うぞ、とiPhoneの独自性を強調している。
今日出たコマーシャル(上のビデオ)は、App Storeが主役だ。App Storeには“150万以上のアプリがある”、と謳っているが、実はGoogleのPlay Storeにも今は少なくとも143万のアプリがある。メジャーなアプリは、どちらでも入手できる(Facebook、Twitter、Snapchat、Instagram、Gmail、などなど)。
そこでAppleは、App Storeのアプリは、Apple自身が一つ一つ厳選している、と訴える。App Storeへのアプリ提出プロセスのことだ。どのアプリも、人間が品質を検証してから、合格したらApp Storeに出る。Googleもそのやり方に倣おうとしているが、今年の3月以前に提出されたアプリには、手が回らない(量が膨大すぎる)。
下の“ハードウェアとソフトウェア”編は、ハードウェアとソフトウェアの両方を作っている企業だけが、良いスマートフォンを作れる、と主張している。GoogleもNexusではサードパーティのOEMと一緒に仕事をしているが、一般的には、Androidにできることと、個々のスマホ製品にできることとのあいだに、食い違いがある。Appleはここ数年、この主張を何度も何度も繰り返してきた。たとえばWWDC 2014では、iOS 8を紹介したTim Cookが、“製品と、オペレーティングシステムと、そしてユーザが一体であることを、お分かりいただけたと思います”、とスピーチの最後をキメた。
下の楽しいコマーシャルは、いろんなコミュニケーションアプリを見せて、“iPhoneを持ってる人の99%はiPhoneが好きです”、と言っている。Tim Cookが決算報告のとき必ず、過去2年ぶんの顧客満足レポートを使って、Appleが正しいプロダクトを正しいタイミングでリリースしている証拠だ、と主張してきた。実際確かに、iPhone 6は大成功だった。これらの広告はたぶん、2か月後に新しいiPhoneが出る前の、最後の広告だろう。