Appleの近距離ファイル共有機能でティーンエージャーの情報交換ツールとしても人気のAirDropが新しいiPhoneで改定される。米国時間9月10日の発表イベントでAppleが披露したiPhone 11をはじめとする新機種にはApple設計のU1チップが内蔵されており、超広帯域無線(UWB)を利用して空間認識を行う。これはiPhoneに数々の改善をもたらす機能だが、Appleは実用的な利用例としてまずAirDrop機能をアップグレードする。
U1チップとiOS 13を使うと、iPhone 11を誰かのiPhoneに向けるとAirDropは受信可能者リストの中でそのiPhoneを優先する。その結果、処理スピードの向上が見込まれる。現在のAirDropは、特にコンサートやビジネスイベントなど多くの人が集まる場所で対象者の指定に時間がかかっている。
AirDropの変更を最初に指摘したのはMacRumorsで、iPhoneイベント後に更新されたAppleウェブサイトのニュースページに書かれた記述を見つけた。
U1の超広帯域技術で特に興味深いのは、噂のApple Tagにも利用されると言われているからだが、昨日のイベントでは発表されなかった。
Apple Tagと呼ばれている噂のデバイスは、キーホルダーや財布、バッグなどの持ち物に小さなタグをつけておくと、なくしたときに追跡でき紛失防止システムのことですでにTileが販売している。TileはBluetoothと、Tileアプリを動かしているユーザーのクラウドソーシングを利用して紛失物を探す。Apple Tagも同じような仕組みになると言われており、AppleのFind Myアプリを使用するが、超広帯域技術も合わせて利用するらしい。
さらにMacRumorsは、iOS 13のコードにAppleのTile対抗機能の手がかりがあることを最近発見した。
AppleはApple Tagについて一切発表していないが、ウェブサイトにはAirDropのアップグレードはU1チップを利用した数多くの新機能の「始まりにすぎない」「驚くような新機能が待っている」と書かれている。
この文章が何を指しているのかはわからないが、おそらく次のビッグイベントで発表されることだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )