今日(米国時間10/7)、ITとコミュニケーションに関する国連機関、国際電気通信連合(ITU)が2013年の年次報告書を発表した。その予測によれば、年末までにモバイル網への接続者は68億と地球上の全人口に匹敵する数となる。またモバイルまたは固定回線でインターネットに接続するユーザーの総数は27億人となるという。
1人で複数のモバイル・デバイスを所有しているユーザーもいるとはいえ、世帯あたり96.2%という驚くべき普及率となる。モバイル・キャリヤは固定回線のキャリヤが長年かかってできなかった普及率をまたたく間に達成してしまった。そ一方で、固定回線の電話の契約数は減少しており、世帯当たり16.5%になった。
ITUはモバイル・ユーザーのスマートフォン率については数字を出していないが、ブロードバンド接続は29.5%までゆるやかに増加しており、インターネット接続がある世帯は41.3%に達した。ITUの統計によれば、ほとんどの世帯がなんらかのモバイル接続を利用している。ブロードバンド固定回線の普及率は9.8%に対してモバイル・ブロードバンドは29.5%だ。つまり最近のインターネットに接続するようになったユーザー層を狙うのであればモバイルを主たるターゲットしなければならないということだ。
これは同時にインターネット接続が現在急速に普及している地域とも関連する。ITUによれば途上国におけるインターネット利用率は2008年に12%だったのが2013年末んは28%になるものとみられ、年率18%ポイントの爆発的な伸びとなっている。
ITUは3年連続で韓国を「テクノロジー的にもっとも進歩した国」に選んだ。その11種類の基準にはモバイル、ブロードバンドの普及率、利用しているサービスの種類などが含まれる。北欧諸国、スウェーデン、アイスランド、デンマーク、フィンランド、ノルウェイがその順序で2位から6位までを独占した。イギリスは3位上がって8位になったが、。アメリカは1位下がって17位となった〔日本は12位〕。
あらゆる新しいテクノロジーを利用したサービスを生んでいる国が17位というのは納得がいかないかもしれないが、それはこの順位を決めるあたってはさまざまな要素が考慮されているためだ。たとえば、最近のPewの調査によれば、アメリカの成人の30%が家庭でブロードバンドに接続していない。
今回初めて調査された項目には世界の「デジタル・ネーティブ」人口の割合がある。これは“15歳から24歳で5年以上オンライン・サービスの利用の経験があるものを指している。〔デジタル・ネーティブ人口の割合が多い国は1位がアイスランド、2位がニュージーランド、3位が韓国となっている。日本は少子化を反映して47位だった。アメリカは6位。ただし同年令層におけるデジタル・ネーティブ率では日本は99.5%で99.6%の韓国に次いで2位だった。〕
〔日本版:報告書はこのページから無料PDF版がダウンロードできる〕
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)