LinkedIn(リンクトイン)は先日、そのプラットフォームにオリジナルコンテンツ(とエンゲージメント)を増やすため、クリエイターを中心とした新しい取り組みを発表したが、このネットワークサイトにさらなる活動をもたらそうとする努力は、それだけではない。LinkedInがイベント(特に有料イベント)に関するテストを行っていることも確認した。
我々は匿名を希望する情報源から、そのイベントテストに関連するコードを初めて入手した。そのコードは、LinkedInがチケットを販売して、イベントの企画者がダッシュボードで販売状況や収益を監視し、もちろんLinkedIn自身でもイベントを運営することを示唆していた。LinkedInの広報担当者はこの情報を認め、次のように我々に語った。
「仕事の世界が変化し、ほぼすべてがリモートワークに移行する中で、LinkedIn Events(リンクトイン・イベント)は急成長を遂げており、2020年にはLinkedInのあるイベントに2100万人が参加しました」と、LinkedInの広報担当を務めるNicole Leverich(ニコル・レベリッチ)氏は述べている。「私たちは、メンバーやカスタマーフィードバックから学び、LinkedIn体験を改善するための新しい方法を試し続けています。その一環として、イベント主催者からのフィードバックに基づき、イベントへの支払い方法のオプションを模索しているところです」。
我々の理解しているところによれば、これは同社が映像や音声を使ったサービスを大幅に改善しようとしている取り組みの一環だ。おそらく今後はこれらがイベントサービスの中核になると思われ、すべてが今後数週間から数カ月の間に展開される見込みだ。LinkedInは2021年6月に、バーチャルイベントプラットフォームのHopin(ホピン)へ出資すると発表したが、直近の8月の資金調達ラウンドで77億5000万ドル(約8620億円)の評価を受けたHopinが、これに関与するかどうかは明らかになっていない。
LinkedInは、新型コロナウイルス流行前の2019年に初めて導入したLinkedInイベント機能を中心に、何年も前からイベントに関する機能に取り組んできたが、当初は人と人が対面する集会に重点を置いていた。しかし、新型コロナウイルス感染流行が始まってから数カ月後には、よりバーチャルなイベントで使用されていた方法の一部を形式化し、バーチャルな結びつきを目的としたオンライン投票やビデオイベントを導入した。
このように、LinkedInはプロフェッショナルネットワークのSNSという地位を確立していたため、大規模な業界の展示会やカンファレンスと、より小規模な集会の両方において、すでに自然な強い関わりを持っていた。多くの大規模なイベントでは、参加者のログインを管理するためにLinkedInが使用されており、イベントのコンテンツをLinkedInで共有したり、カンファレンスに参加した人は、実際に会って(あるいは最近ではバーチャルに)交流した後に、LinkedInを使ってネットワークを継続している。
だから、LinkedInにとって、そのプロセスの中で、事業としてより積極的かつ中心的に関わる方法を模索し、自らそのようなイベントを主催して、そしておそらく、そこから少しでも利益を得ようとすることは、理に適っている。
さらなる情報が得られたらまたお伝えする。
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画像クレジット:LinkedIn China via Weibo
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(文:Ingrid Lunden、Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)