中断していたようなYahooのVerizonへの身売り話は、実は進んでいるらしい。ただし同社の一部の部門は、Altaba Inc.と名前を変えて残ることになる。
YahooはAlibabaの15%の株とYahoo Japanの35%を保持し、その保有主体がAltaba Inc.という名前の投資企業になる。そしてYahooの残りの部分がVerizonに統合される。その部分の資産には以前、Remain Co.(残り物)というあだ名がついていた。
Altabaに残る取締役は、わずか5名である: Tor Braham, Eric Brandt, Catherine Friedman, Thomas McInerney, そしてJeffrey Smith。CEOのMarissa Mayerをはじめ、そのほかの取締役は、新会社に残らない。MayerはVerizonに統合後のYahooに役を得るかもしれないが、その地位職責等は発表されていない。
社名変更というニュースのソースは、SECへの提出文書だ。そこにはVerizonがYahooの買収を進めている、と示唆されているが、当のYahooは昨年、10億あまりのユーザーに影響が及ぶ複数のセキュリティ侵犯事件を公表したばかりだ。そのためVerizonは、48億とされていた買収価額の値下げ要求を検討し、その新価額の発表を待って買収契約が締結される、と報じられている。買収が破談になる可能性もある。(情報開示: Verizonは本誌TechCrunchの親会社AOLのオーナーである。)
Yahoo…今やAltabaと呼ぶべきか?…はそのSEC提出文書の中で、セキュリティ侵犯事件がVerizonとの契約を危うくするかもしれない、と認めている。それは、こんな言葉だ: “Verizonが主張する、あるいは主張を迫られるリスクは、2016年9月22日と2016年12月14日に開示されたセキュリティ事故に関連した事実の結果として、株式買収合意の部分の権利または要求が解約されたり、あるいは会社販売条件の再交渉に持ち込まれるかもしれない、という問題だ”。
今月の終わり頃にはYahooの決算報告が発表されるので、会社の売却に及ぼすサイバーセキュリティ問題の影響はそこで、より明らかになるだろう。