Microsoftがリモートワークが当然になった時代の新しい社内イントラネット「Viva」を発表

米国時間2月4日、Microsoft(マイクロソフト)は新しい「従業員エクスペリエンスプラットフォーム」、マーケティング用語を使わずにいうなら多くの大企業が従業員に提供しているイントラネットサイトの後継となるVivaを発表した。VivaはSharePointやYammerといったMicrosoftのツールの統合をベースに設計され、社内コミュニケーションへのアクセスなど標準的な機能を備えている。Vivaでチームの分析をしたり、LinkedInラーニングなどのトレーニングコンテンツプロバイダ(SAP SuccessFactorsのようなもの)と統合することもできる。MicrosoftがViva Topicsと名づけた、社内でナレッジを共有する機能もある。

企業が社内コミュニケーションやそのためのイントラネットの提供に多額の費用をかけていることをご存じだろう。そして従業員は実務をこなすためにそれをすぐに無視してしまう。しかしMicrosoftは時代が変わりつつあると主張する。多くの企業でリモートワークが継続され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が終息しても(そう願いたい)それは続くからだ。一部の従業員だけがリモートワークを続けたり出社とリモートのハイブリッドを選んだりするとしても、このような従業員が適切なツールにアクセスでき、自分が会社の一員であると感じられるようにする必要はある。

画像クレジット:Microsoft

MicrosoftのCEOであるSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏は事前に収録されたビデオの中で「我々は世界がこれまで見てきた中で最大規模のリモートワークの実験に参加し、従業員のエクスペリエンスに劇的な影響がありました。世界が元に戻っても、後戻りすることはありません。働く時間、場所、方法が柔軟であることが重要です」と語った。

ナデラ氏は、どんな組織にも社内のオンボーディングのプロセスから同僚との共同作業、教育の継続を通じて従業員をサポートする、統一された従業員エクスペリエンスプラットフォームが必要になると説明する。従業員がリモートで仕事をしているため、企業は社内文化を維持し従業員間のコミュニティを育むのに苦戦している。Vivaはこうした状況を改善することを目指している。

当然のことながら、VivaはMicrosoft 365やそれに付随するツールと連携し、主力コラボレーションサービスのMicrosoft Teamsや、2012年に買収しサポートが継続されている従業員コミュニケーションツールのYammerとも統合されている。

Vivaは複数のサービスから構成されている。Viva Connectionsは社内のお知らせやポリシー、福利厚生、社内コミュニティにアクセスするためのサービスで、Yammerを利用する。Viva Learningはその名のとおり学習リソースを利用するためのサービス、Viva Topicsは社内全体でナレッジを共有するサービスだ。いずれもモダンなイントラネットであれば、スタートアップが提供するものであってもJiveのような定評のある企業が提供するものであっても、標準で備えているサービスだ。

Viva Insightsは異質なもののように感じられる。少し前にMicrosoft Productivity Scoreが議論になったことを考えればなおさらだ。Viva Insightsはたとえば管理職が、チームが(個々のチームメンバーではなく)燃え尽き症候群の危機に瀕していないかといったことに関する洞察を得て、通知をオフにしたり日々の優先順位を設定したりするように促そうとするものだ(良いマネージャーなら分析がなくてもそのようにしてほしいが、2021年はこれが必要だ)。Viva Insightsは企業のリーダーが「組織の仕事のパターンと傾向に目を向けて、複雑な課題を解決し変化に対応する」のにも役立つように作られている。なるほど。

2021年のMicrosoftだけあって、今回の発表には従業員の健康に関する話も多い。大半の従業員にとって健康とは、会議が少なく、集中する時間が長く、仕事が終わったら通知をオフにすることだ。こうしたことを支援するテクニカルなツールはもちろんあり、これはまさに企業文化とマネジメントの問題だ。そのためにLinkedInのソリューションであるGlintと統合して分析する必要があるのかどうか筆者にはわからないが、こうしたこともできるようになった。

Microsoft 365のコーポレートバイスプレジデントであるJared Spataro(ジャレッド・スパタロウ)氏は次のように語った。「仕事を取り巻く世界が変化する中で、創造性とエンゲージメント、健康を重視することでイノベーションの次の展望が得られます。その結果、組織はレジリエンスと創意工夫の文化を築くことができます。我々のビジョンは、組織が積極的な従業員と成長を促すリーダーの協力で繁栄する文化を創造できるよう支援するための従業員エクスペリエンスプラットフォームを提供することです」。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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