Microsoftは本日、iOSユーザー向けのニュースアプリを発表した。新アプリはAppleがiOS 9に元から入っているニュースアプリに似ている。新アプリは「News Pro」という名で、ユーザーの興味関心に合わせて記事を提案し、これまで知らなかったユーザーが好みそうなサイトや記事の発掘を助ける。
Microsoftの新しい記事を読むアプリとApple Newsの違いは、Microsoftの方はBing Newsと連携していて、ソーシャルネットワークの情報を元にインターフェイスをユーザーにパーソナライズしていることだ。ユーザーはLinkedInかFacebookでサインインでき、興味関心に基いた記事がホームフィード上に流れるようになる。
例えば、私がNews Proのウェブ版にサインインした後、興味関心のキーワードとして「TechCrunch」が表示された。しかし妙なことに、アプリはTechCrunchのサイト上の記事をすぐに提示するわけではなかった。なので、もう少し開発が必要な段階なのかもしれないという印象を受けた。
モバイルでは、もうちょっと良い仕事をしていた。LinednInで認証した後、私の興味関心をもう一つ見つけたようだ。それは「インターネット」でテクノロジー系のニュースとTechCrunchの記事も表示した。
モバイルアプリの別のタブでは、フォローするトピックや業界をカスタマイズすることができる。継続して情報が知りたい会社やプロダクトもフォローできる。しかし、このタブはさらに2つのセクションに分かれている。「ブラウズ」と変わった名前の「パイロット」だ。後者は、「ブラウズ」のセクションでもできるようなトピックの選択と解除ができるが、このセクションでは小さなサムネイル画像がグリッド状に並べられている。
アプリのカスタマイズする部分が何故2つのセクションに分かれているかは不明確だ。
ユーザーはアプリ内で記事に「いいね!」やコメントをすることができる。これもApple Newsとは違うところだ。(Appleのアプリは記事のハートをクリックする機能のみだ)
Microsoftのニュースアプリでは便利な「スピーディーモード」のオプションを提供している。ここでは該当記事の容量を軽くし、ロードの早いバージョンの記事を見ることができる。iOSで人気のSmartNewsアプリを使っているなら、この機能は驚くほど似ていると思うだろう。
ちょっと似すぎていないだろうか?しかも「スピーディーモード」の切り替え矢印のボタンまで緑だ。どうだろう?
上の画像: News Pro、 下の画像: SmartNews
Microsoftにとっては残念だが、このニュースアプリはどこもユニークな点はなく、部分的には競合他社のクローンを作ろうとしているのではないかと思ってしまう。「このアプリにもその機能あるよ」と言っているような感じは、魅力が半減する。残念だ。現在、モバイルでニュースを読む体験を再構築したり、魅力的にするチャンスは多くあると思うが、このMicrosoftのNews Proは他のアプリの機能を焼き直しているだけのように思う。
アプリはMicrosoft社内のインキュベータープロジェクト「Microsoft Garage」から誕生したものだ。Microsoft GarageではAndroid ランチャーや最も迷惑な目覚まし時計といった風変わりなプロジェクトを手がけている。言い換えれば、これらのプロジェクトはOfficeやモバイル版OutlookといったプロダクトやさらにはMicrosoft Selfieアプリのように十分な対応を行っているものではない。Garage Projectはとりあえずたくさんのプロジェクトをやってみて、何がうまくいくかを試しているようだ。
News ProはiTunesから無料でダウンロードできる。
(謝辞:画像クレジットmicrosoft-news.com)
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