Microsoftは、デジタルアシスタントのCortanaを、各国各言語の文化に合わせた仕様にしたいらしい。今日の同社のブログ記事で同社は、Windows 10でCortanaがさまざまな新しい市場でローンチするときに、その動作をさまざまな国の特性に合わせることにより、それぞれの国のCortanaが互いにはっきり違うようにする、と述べている。
CortanaがWindows 10でローンチするのは合衆国とイギリスとスペインとドイツとイタリアとフランスと中国からだが、その後年内にオーストラリア、日本、カナダ、インド、メキシコ、そしてブラジルでもローンチする。
MicrosoftがCortanaを新しい市場でも提供することは、同社のソフトウェアに関する態度として別に珍しくもないし、ニュースになるようなことではない。でも、しかし、Cortanaにかぎっては、単純なローカライゼーションでは終わらないようだ。この前の、Cortanaの中国語化は、従来的な浅いローカライゼーションだったけど。
1年近く前、MicrosoftはCortana on Windows Phoneを複数の新しい市場でローンチし、その中には中国もあった。そのとき同社は、機能面ではその国の特性に合わせようとして、いくつかの新機能を盛り込んだ。しかしこれからの同社は、各国の文化に合わせるという努力を、もっと多くの市場でやっていくつもりだ。
その、まじめな態度は、意図せずしてユーモラスでもある。たとえば:
たとえばイギリスではCortanaは、イギリス人が自虐的なユーモアを尊ぶことを知っている。また、一見そっけなくて皮肉っぽい態度は、イギリスでの彼女の個性でもあり、ユーザがふざけていると察知したら、彼女は冗談ぽい‘いやみ’で応ずる。
イタリアのCortanaは、誇り高きイタリア人だ。Cortanaは顧客への応答で、“わたくし”ではなく複数形の“わたくしども”を用い、歌を歌うよう求められたらイタリアの国歌を歌う。
Cortanaはまた、各市場における重要な文化的特徴を知っている。フランスではカンヌ映画祭を祝福し、カナダではホッケーのファンになり、インドではCortanaはクリケットのスターを賞賛し、国民的英雄Sachin Tendulkarを褒め称える。
そして日本では、高度な礼儀正しさが尊ばれる。デフォルトのCortanaは、必ずドジるだろう。
でも、まあ、まじめは悪いことじゃないね。
CortanaがWindows Phoneの機能で、Windows本体にはなかったころには、マーケットシェアがひと桁しかないのに、中国などの新しい市場に投資するのはおかしい、と思われていた。でも、これからは、Windows 10へのアップグレードとともに、どのPCにもCortanaがあるようになるのだから、重点投資をしても当然だ。
いずれにしてもMicrosoftは、再びCortanaをだいじにするようになった。あと一週間で、Windows 10が出るしね。