決算発表の季節に突入してしまい、Microsoftが誇る新OS、Windows 10の影がいささか薄くなってしまったのが残念だ。そこで週末の時間を利用してWindow 10に関する新しいニュースをご紹介しておきたい。
まず第一に、MicrosoftはWindows 7とWindow 8のユーザーにアップグレードを奨励する(アップグレードに追い込む?)方法について詳しく述べている。Windos 10の責任者を務めるテリー・マイヤーソン上級副社長のブログによれば、具体的にはこうだ[強調はTechCrunch]。
Microsoftは近くWindows 7と8のすべてのユーザーに対し、Windows 10への「アップグレード・オプション」を公開する。 このWindowsアップグレードはこれまでのアップグレードの中でもっとも重要なものであり、論理的に見つけやすく絶対的に信頼性も高い場所で公開される。これにより対象となるユーザーは誰でも容易にWindows 10アップグレードにアクセスできるようになる。
来年初めに、Windows 10は「推奨されるアップグレード」に位置づけられる。 ユーザーのWindowsアップグレード設定によるが、 一部のユーザーの場合、これによってアップグレードのプロセスが自動的に開始される。ただしOSの更新に先立ってユーザーはプロセスを継続するか中止するかはっきりした可否の入力を求められる。もし継続した場合(これがMicrosoftの推奨だが)、Windows 10が気に入らないユーザーは、以後30日間にわたって以前のOSにロールバックすることが可能だ。
記憶力のいいユーザーはMicrosoftがHotmailを Outlook.comに「アップグレード」したときの経緯を覚えているかもしれない。当初アップグレードは「任意の自発的な行為」のはずだったが、時間ととともに「推奨」は次第に厳しくなっていった。Microsoftはユーザーにアップグレードを文字通りの意味で強制はしないだろう。しかしMicrosoftにはユーザーをアップグレードの方向に追い立てるためのありとあらゆる兵器がある。
ぜがひでも新しいOSを使わせようというMicrosoftの試みは残念ながらすべてのユーザーに支持されているわけではないようだ。
〔来年MSFTはWindows 10のアップグレードを自動化して強制してくるに違いない。Vista以来最悪の発明だ。〕
なおWinBetaによると、Windows 10はすでに1億2000万台のパソコンをアップグレードしているという。この数字は少し前まで1億1000万台だった。このサイトの調査はやや手軽だが、Windows 10の導入グラフが手軽に引用できるので(私も含めて)メディアに重宝されている。
この数字が口からでまかせないなら、正式リリース後3ヶ月で1億2000万台というWindows 10の成績は、事前に私が予想した数字をやや上回っている。いずれにせよまだ初期段階ではある。数字についてはMicrosoftの公式発表を待ちたい。
それからご承知でもあろうが、Microsoftは先週、Surface BookとSurface Pro 4という大いに興味ある製品を発表した。時間があれば私の記事(Surface Book、Surface Pro 4)をご覧いただきたい。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)