米国時間3月2日のMicrosoft Igniteカンファレンスで、Microsoft(マイクロソフト)はApache CassandraのAzure Managedインスタンスの提供開始を発表した。Apache Cassandraは最新のNoSQLデータベースシステムで、DatastaxなどCassandraセントリックの企業に対する競合となる。Microsoftはこの新しいサービスを「企業がCassandraベースのワークロードをクラウドでもっと活用するためのセミマネージドサービス」と表現している。
Microsoftは報道発表の中で「お客様は簡単にオンプレミスのCassandraワークロードを移行しクラウドで無制限にスケールでき、Apache Cassandraの最新バージョンとの互換性も完全に維持されます。このデプロイメントによりパフォーマンスとアベイラビリティが向上し、Azureのセキュリティとコンプライアンスの利点も得られます」と説明した。
同様のサービスであるAzure SQL Managed Instanceと同じで、ユーザーはスケーラブルなクラウドベースのデータベースにアクセスできるようになる。これまで企業がAzureでCassandraを利用するにはCassandra、MongoDB、SQL、Gremlin APIをサポートするスケーラビリティの高いデータベースサービスのCosmos DBに移行するか、バーチャルマシンまたはオンプレミスのインフラストラクチャを自社で管理する必要があった。
CassandraはもともとFacebookが開発し、2008年にオープンソースになって、その1年後の2009年にApache Foundationに加わった。現在はさまざまな業界で広く利用され、AppleやNetflixなどは中心的なサービスの一部に利用している。AWSはCassandra互換のマネージドサービスを2019年のre:Inventカンファレンスで発表し(現在はAmazon Keyspacesという名前になった)、Microsoftは2018年9月にCosmos DBのCassandra APIを提供開始した。今回の発表でMicrosoftはワークロードをクラウドに移行したい企業に向けてCassandraベースのサービスをフルレンジで提供できることになる。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Microsoft、Microsoft Ignite 2021、Microsoft Azure、Apache Cassandra
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)