mReliefは、低所得世帯の子供たちが夏休み中も食事を得られるようにする

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現在米国では2200万人の子供たちが登校日に無料あるいは低価格で朝食と昼食を供給されているが、夏休みには5人中4人の子供たちが、毎日の食事を確保できていない。今日(米国時間6/20)mReliefは、低所得家族向けのウェブおよびテキストメッセージングツールを提供開始し、この夏に子供たちのための無料あるいは割引価格の食事を入手できる場所と時間が、簡単にわかるようにする。インターネットを利用できない人は、テキストメッセージで、1-844-877-6111 に自分の郵便番号を送ればよい。

サービスが提供されるのは42の州で、フードスタンプ[食料配給券]の支給対象になっていない低所得者が、無料あるいは割引き価格で食事をするための情報を提供する。毎年、110億ドル分のフードスタンプが未請求で残されている。これは対象者が請求方法を知らなかったり、請求できなかったためだ。mReliefを通じて、低所得者たちは、自分がフードスタンプやその他の重要な社会福祉サービスの有資格者であるかどうかを簡単に知ることができる。もし、対象者ではなく18歳以下の子供がいる場合は、mReliefが一番近くのサマーミールサイト[夏季食料配給所]を紹介してくれる。

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子供のいない人には、mReliefが近くの食料配給所、例えばSF-Marin Food Bank等を紹介する。この新しいサービスは、米国農務省(USDA)が公開しているサマーミールサイト情報と更新されたデベロッパーツールを利用して作られている。

「USDAは実にすばらしい政府機関であり、日々透明性を高め、われわれのような組織が受給資格データを入手しやすくしている」とmReliefの共同ファウンダー、Rose Afriyieが私に話した。「われわれは、Twilioプラットフォーム上で構築しているので、非常に早く対応することができる。こうしたテクノロジーのおかげで、われわれは受給情報を提供するが可能になり、インターネットを利用できない人たちでも恩恵に預かれる」

2014年9月の開設以来、mReliefは3万の家族に対して、受給資格のある社会福祉サービスの情報を提供した。近い将来mReliefは、人々が必要な書類を見つけるのを手伝い、その書類を提出するサービスも始めたいと考えている。

「私たちは家族ともっと深く関わろうとしている」とAfriyieは言った。「しかし大きな問題は、既に困っている人たちが、必要書類のコピーにお金を払わなくてはならないことだと私は思う」

mReliefは、必要な書類を入手して提供するための費用を調べ、最終的には費用をゼロにしたいと考えていると、CTOのGenvieve Nielsenは言った。

Y Combinatorの支援を受けているmReliefは今年mRelief Builderという新製品を開発した。これは全米の政府支援プログラムに提供されているもので、事前に設定した組織の基準に応じて、受給資格画面を自動的に生成する。mReliefの最終ゴールは、ただでさえストレスの多い貧困生活にそれ以上影響を与えることなく、誰もが社会福祉サービスを利用できるようにするという、同社のビジョンを全うすることだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

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