N26には何が欠けているだろうか?同社はゆっくりではあるが確実に、新しい銀行口座を一から作りあげつつある。そして現在、Visa PremierやMasterCard Goldに付帯する保険商品を作り変えようとしている同社は、N26 Blackカードを発表した。
N26はこれまで保険会社と直接交渉を進めてきており、旧来の銀行が上位クラスのMasterCard(Gold、World Eliteなど)に付帯させているような保険商品をついに提供できるようになったのだ。近日中にN26のユーザーは、今持っているカードをN26 Blackカードにアップグレードできるようになる。なお、機能面では既存のカードとほぼ同じN26 Blackカードには、Allianzの保険がついてくる。
1年契約で料金は月々5.9ユーロ(6.4ドル)に設定されており、普通の銀行が発行しているMasterCardやVISAカードの上位クラスの保険とほぼ同じ補償内容になっている。そのため、海外旅行中に病院へ行かなければならない場合、その費用はAllianzがカバーしてくれる。さらにフライトが4時間以上遅れた場合の費用についても払い戻しが申請できるほか、携帯電話が盗まれたときの補償もついてくる。
保険の全容についてはまだ公開されていないため、スキー保険やレンタカー保険が含まれているかは分からない。しかし上位クラスのカードにはこういった保険がついてくることが期待されるため、N26 Blackカードにも含まれる可能性がある。
N26のサービスの良い点は、必要のない保険に対してお金を払わなくてすむということだ。ユーザーがN26の口座をそこまで頻繁に使っていなければ、無料のN26カードを選ぶことができる。ドイツ、オーストリア、アイルランドの希望者には、11月前半にN26 Blackカードが届けられ、フランス、イタリア、スペインのユーザーはその数週間後にはカードを受け取ることができる。
また、興味深いことにN26は今年の夏に銀行のフルライセンスを取得し、同社は今後数週間の間に、20万人のユーザーを自社の銀行インフラ上へと移管させる予定だ。つまり、ユーザーは新しいカードと口座番号を受け取ることになる。
そのため、ユーザーはこのタイミングで、新しいベーシックなMasterCardかN26 Blackカードから希望のものを選ぶことができる。全てのユーザーが新しいカードを受け取るタイミングで、新たなプランを発表するというのは賢い動きだ。この作戦でN26 Blackカードのコンバージョン率は高まるだろう。
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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter)