NASA(航空宇宙局)は、コアブースター・ロケット SLS 6基をNorthrop Grumman(ノースロップ・グラマン)社に追加発注する準備を進めている(NASAプレスリリース)ことを今週発表した。6基のブースターは、NASAがArtemis 1(アルテミス1)、Artemis 2、Artemis 3のために確保している既存の3基に加わる。Artemis は2024年に予定されているミッションで、米国人を再び、そして米国人女性を初めて月に送り込む計画だ。
この発表は、提携企業が長納期のブースターを、NASAが必要とする時期に納入できるように準備するのを助けることが目的であり、実際の発注はまだ大きなステップだ。総コストは4950万ドル(約53億2000万円)に上り、現在初回の予算が公開されている。現在のスケジュールでは、6基の追加ブースターは2030年12月31日までに納品される予定なので、Artemisのミッション4~9が実際に飛び立つ時期はらある程度想像できる。
ソリッドブースターは、NASAの大型ロケット SLS(Space Launch System)の打ち上げに2基一組、SLSコアステージの両側に1基ずつ配置され、打ち上げの離陸フェーズに使われる推進力の約75%を受け持つ。そのデザインは事実上スペースシャトルプログラム時代に使われたものを踏襲しているが、もっと重くて大きいSLSを地球の大気圏から宇宙に送り込むために必要な力が追加されている。
さらにNASAは、Artemisプログラムの最初3回のミッション以降に必要なRS-25エンジンとコアステージを購入する手続きを進めており、Artemis 1は、ロケット組み立てプロセスでブースターの設置準備がほぼ終わった状態だ。現在Artemis 1は2021年11月の打ち上げを目標にしている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )