Netflixの時価総額は今やケーブルTVの最大手、Comcastを超えた。企業を評価する尺度は時価総額以外にも多数あるが、象徴的な意味としてはAppleの時価総額がExxonを追い越したときと比較できる。テクノロジーの発達におけるある種の分水嶺となるかもしれない。
Netflixについて、実際の意味はともかく、象徴的に目立つ話題をいくつか拾ってみよう。
- Netflixのユーザー数は依然上昇中:ユーザー数は市場が最初に注目する数字であり、Netflixの株価(つまりは時価総額)が上昇しているのもこれによる。
- ケーブルTVの解約が続く:. Netflixはコンテンツの配信をビジネスとしており、ケーブルTVを提供しているわけではない。しかしNetflixから配信を受けるためにはインターネット接続が要るので現状では家庭になんらかのケーブルを引き込む必要がある。もちろん将来すべてが無線接続になれば話は別だ。
- Netflixはコンテンツ製作に大金を投じている:人々が望む(消費する)のはコンテンツだ。ケーブルTVも結局はそのコンテンツを売っているわけだが料金が高い。Comcastはこれに対抗してNetflixをバンドルし始めた。
- NetflixとComcastは株価の基準が大きく異なる:Comcastの株価はその現実の収益性に基づいている。Netflixは…なんというか、成長中の会社として、将来はComcastより大きなビジネスになるだろうという期待に基づいて評価されている。そうなるかもしれないし、ならないかもしれない。
- Comcastの売上はNetflixよりはるかに大きい:今年第1四半期の売上はNetflixが37億ドル、 Comcastが228億ドル、フリーキャッシュフローが31億ドルだった。一方、Netflixは2018年のフリーキャッシュフローについて30億ドルから40億ドルの赤字を予想している。
ともあれNetflixは2ヶ月くらいのうちに次の四半期決算を発表するはずだ。上に挙げたような指標にも変化が生じるだろう。Netflixの株価は市場の期待に基づいているため、簡単に動く。もちろん株価の変動はBitcoinほど大きいわけではないが、ランダム性も高く予測は難しい。
おっと、これからNetflixでリバーデイルのシーズン2を見なければならない。やっぱりこういう独占コンテンツがあるからComcast より強いのだろう。あと数時間は忙しいので悪しからず。
画像:Ethan Miller
〔日本版〕現在のNetflixの時価総額は1518億ドル、Comcastは1455億ドルとなっている。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)