noteが月額会費制コミュニティを簡単に作れる「サークル機能」公開

ついに「note」でオンラインサロンが作れるようになるらしい——昨年12月にnoteが月額会費制コミュニティを簡単に作れる「サークル機能」を発表した際には、SNSでそのようなコメントを多く見かけた。

運営元のピースオブケイクによるとこれまで発表してきた機能の中でもトップクラスの反響だったそうで、コミュニティ開設に興味を持って先行登録をしたユーザーは950名を超えたという。

そのサークル機能が本日2月5日に正式公開された。

noteのサークルは冒頭でも触れた通り、クリエイターが簡単に月額会費制のコミュニティを作れる仕組みだ。概要は以下の通りで、月額料金については100円〜1万円の間で設定でき、10%がプラットフォーム利用料となる。

  • クリエイターのnoteアカウントに「サークル」タブを付与
  • 1クリエイターにつき、1つのサークルのみ立ち上げ可能
  • サークル内で受けられる特典(活動内容)に応じて、クリエイターが最大3つまでのプランを提示
  • メンバーだけが閲覧できる「掲示板(1サークルにつき1つ)」でクリエイターとメンバーが交流
  • 主催するクリエイターは、メンバー管理が可能

サークルを開設するとクリエイターのページのタブに「サークル」が追加される

プラン一覧の例

わかりやすく言えばnote上でオンラインサロンのような場所を作れる機能なのだけれど、オンラインサロンと聞いて多くの人がイメージするであろうコミュニティよりもかなり幅広い用途で使える。

すでに多くのファンを抱えている個人がファンクラブ的に運営するのもありだが、“サークル”という名称からもわかるように、趣味のあう仲間内でサークル活動をする際に会費を集めたり交流をしたりする場所として使ったり、勉強会などのコミュニティで活用するのもOKだ。

ピースオブケイクではミュージシャンやマンガ家、YouTuber、写真家、スポーツ選手、料理家など、幅広いクリエイターに加えて、勉強会やNPOなどさまざまなコミュニティ主催者の利用も想定しているという。

開設時には一定の審査を設けているが、オーナーの拡散力や集客力に対する審査ではなく法令違反などがないかをチェックするためのもの。数人のみでひっそりと運営するサークルでもまったく問題ないそうだ。

ファンクラブの場合の例。左がプラン一覧、右が掲示板

教室の場合の例。左がプラン一覧、右が掲示板

クリエイターはメンバー向けの特典を自由に設定でき、「メンバー限定の試食会で新メニュー開発の参考に」「未発表の音源を公開して感想を聞く」「メンバーの体験をつのって創作のタネに」「メンバー限定の写真撮影会」「オンライン交流」など使い方はさまざま。3つのプランを作れるので、コアなファン向けの充実したプランと気軽に参加できるライトなプランを用意することも可能だ。

もともとnoteではクリエイターが継続的にファンから支援を受けられる仕組みとして「定期購読マガジン」機能を提供してきた。この機能は読者が毎月一定数の記事を購読できることが基本であるため、作家やライターなど執筆が得意なクリエイターを中心に活用されているという。

一方で今回のサークルでは執筆の縛りを無くすことによって、別の形でファンや仲間と継続的に繋がることができるようになった。

以前からnoteでは「クリエイターの本拠地」を作ることを目指してきたが、日常の出来事や自身の考え・作品を発表できるだけでなく、コミュニティ管理も一元化できることを強みとして、より使いやすいプラットフォームを作っていく計画。今のところサークル機能単体ではかなりシンプルだが、今後さらなる機能追加も予定しているとのことだ。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。