OnePlusが老舗カメラメーカー Hasselbladと3年のスマホイメージング提携、OnePlus 9に新カメラ搭載

イメージングが、スマートフォンの争いが繰り広げられる主戦場となって久しい。これは理にかなっている。2021年のスマートフォンに特徴があるとすれば、ほとんどが非常に優れているということだ。確かに差別化要素はあるが、どの大手メーカーの端末でもそれなりの金額を払えば、かなり良いデバイスが手に入るのではないだろうか。

しかし、スマートフォンの画像処理と専用カメラシステムの間のギャップを埋める機会はまだ十分にある。そして今回OnePlusは、Hasselblad(ハッセルブラッド)との提携を発表し、その方向へ潜在的に重要な一歩を踏み出した。DJIが所有するスウェーデンの同カメラメーカーは、OnePlusと3年間の提携を結んだという。

ニュースリリースによると、両社はOnePlusを集団の先頭に飛び出させるだめに、契約の過程で1億5000万ドル(約163億円)を費やすことを計画している。HasselbladはMoto Zのアタッチメントなどでモバイル市場にすでに足を踏み入れており、DJIのドローンのためのカメラを作成しているが、それにしても、これは180年の歴史を持つカメラ会社にとってかなり大きな動きとなる。

パートナーシップの最初の成果は、3月23日に発売予定の新しいスマートフォンであるOnePlus 9に搭載されるという。両社は「刷新されたカメラシステム」を約束している。この端末はソニーIMX789センサーを搭載しており、HDR動画撮影、 8K 30FPSと4K 120FPSの映像キャプチャが可能とのこと。

リリースではこう述べられている。

このパートナーシップは、カラーチューニングやセンサーキャリブレーションを含むソフトウェアの改善から始まり、将来的にはより多くの次元へと拡大し、今後3年間にわたって継続的に発展していく予定です。両社は、モバイルカメラ体験の技術基準を共同で定義し、革新的なイメージング技術を開発し、「Hasselblad Camera for Mobile」を継続的に改善していきます。両社は、OnePlusユーザーに直ちに便益を提供する一方で、長期的にユーザー体験と品質をさらに向上させるために継続的に協力していく所存です。

今回の契約には、米国と日本の拠点を含む4つのグローバルラボの開発、そして以下の点も含まれている。

140度の視野角を持つパノラマカメラ、フロントカメラでの高速フォーカスを実現するTレンズ技術、超広角写真のエッジの歪みを実質的に排除するフリーフォームレンズ(OnePlus 9シリーズに初搭載)など、将来のOnePlusカメラシステムに向けてスマートフォンのイメージング技術の新分野を開拓しています。

Hasselbladのような企業がモバイルイメージングにどのように取り組んでいくのか、興味深いところだ。OnePlusがApple(アップル)やSamsung(サムスン)のような相手に対抗してモバイル業界の代表的ブランドであろうとしている中、このような契約は秘密兵器になる可能性がある。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:スマートフォン カメラ

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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