パーソナルコンピュータはこのところずっと、テクノロジという巨大市場における、体調不良のメンバーだったが、この第二四半期(2014Q2)は元気だった。新たな四半期を迎えるごとに下降していた世界のPC市場は、この四半期、Gartnerの調査では0.1%の増、IDCの調査では1.7%の微減へと落ち着いた。しかも、どちらの数字でも合衆国市場は約7%の増となっている。
PC市場が成長しているのか? そこまで言う必要はない。Windows XPのサポート終了で、ハードウェアまで陳腐化を宣言され、企業は新しいコンピュータを買うはめになってしまったのだ。
二つの調査会社は、数え方が違う。IDCはWindowsタブレットを数えず、Chromebookを数えている。Gartnerは、その逆だ。しかしどちらも、パーソナルコンピュータの市場が経験してきた大きな減少が、この四半期には止まった、と言っている。その総売上台数は、どちらも、約7500万台である。
しかしこの数字をもとに予測された2014年の総売上台数は約3億台となり、これまでの予想と変わらない。
この占いはMicrosoftやIntelなど、PC市場の構成メンバーにとって吉兆だ。両社とも最新の市場動向についてコメントを発表してはいないが、Intelは前に、当四半期に関する予想を発表している(本誌記事より):
第二四半期に関してIntelは、売上を137億ドル±3億ドルと予想している。これは、以前の130億ドル±5億ドルという予想よりも大きい。ほぼ140億ドルという売上予測は、これまでの最低の予測値125億ドルを大きく上回っている。
Windows XPの終わりという要因は、今後数四半期にわたって影響を発揮するだろう。そしてそのステロイドの効果が切れたら、PC市場はどうなるか。Gartnerは“安定横ばい”と見ているし、IDCは“消費者の関心が戻る”と言っている。両社とも、長期的な回復傾向を予測しているのだ。
しかしモバイルコンピューティングが伸びている中でPC(の売上台数)が昔日の栄光を取り戻すことは考えられない。ただし、ふつうはモバイルに分類されるタブレットを、PCの方へ算入したらやや変わるかもしれない。いずれにしても、ついこないだまで叫ばれていた、PCのご最期とか、ポストPCの時代が始まったのだ、という極端な説は、間違っていたのだ。
ぼくは1月にこう書いた:
PCの低落傾向は注視すべきだが、しかし今後の8四半期においては、むしろPCの売上は前年比で増加するだろう。このことを、考慮に入れておくべきだ。
Gartnerの数字では、ぼくの予想は早くも当たった。こんなに早いとは、誰も思わなかっただろう。第三四半期もこんな結果なら、それは“トレンド”と呼ぶに十分値する。
画像: FLICKR/DELL INC.; CC BY 2.0のライセンスによる(画像はトリミングした)
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))