GoogleのProject Tangoスマートフォンは、3D環境を感知するハードウェアの実験的な実装で、本当は今日あたりデベロッパの手に渡るはずだった。しかし実際には今日(米国時間3/14)、Chromeのイシュートラッカーでそのスペックの一部が公開
され、それをいち早くMyceが見つけて報じた。これらのスペックを見ると、Googleが実際にどうやて3Dのコンテキスト感知というマジックをやっているのか、が分かる。
その仕事をする主役は、通常の4mpのカラーカメラにプラスして搭載されている3台のカメラだ。一台は前方120度の広角で視界を撮り、別の一台は後方を180度の視野角で撮る。そしてあとひとつ、320×180という低解像度のカメラが奥行き(depth)を感知する。カメラだらけのデバイスだが、しかしデモを見たかぎりでは、画面5インチのふつうのスマートフォンのサイズに、すべてが無理なく収まっているようだ。
Tangoを生み出したGoogleのAdvanced Technology And Projects(ATAP)グループは、元々はGoogleが買収したMotorola Mobilityにあったもので、MMをLenovoに売ったときも、Googleはこのグループを手元に残した。この特殊な研究開発部門はDARPA出身者などから成る高度な技術者集団で、モジュール構造のスマートフォンProject Ara(関連記事(1)、(2))もここのプロジェクトだ。そのほか、刺青を利用する認証システムや、薬剤投与方法なんかも研究している。
スマートフォンを利用する有視界ロボットは、一般的に、まだまだこれからの研究開発課題だが、Tangoはそれを大きく前進させる力の一つになるだろう。すごいことのできるモバイル製品がやがて登場する、という予感を与えてくれるね。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))