Quoraもうすぐ7歳になるが、これまで広告による収益化の歩みは遅かった。
このQ&Aサイトが最初に広告を導入したのは2016年の4月だが、これまでずっと、MulesoftやShopifyなど一部の広告パートナーだけによる非公開ベータにすぎなかった。
これからは、違う。
同社は今日(米国時間5/22)、セルフサービス型の広告プラットホームを一般に公開する、と発表した。同社は約18億ドルの評価額で8500万ドルを調達し、ユニコーンの仲間入りをしてから今日で1か月あまりになる。
広告主は、大でも小でも、テキストベースの広告やモバイルのアプリインストール広告を作れる。どちらもきわめてネイティブに見えて、目ざわりでない。
広告主は、QuoraのQ&Aの分類概念に基づくトピックによるターゲティングができる。たとえば、科学、政治、暗号通貨、などだ。地理別やプラットホーム別(デスクトップ、モバイル)のターゲティングもできる。
Facebookの無限に多いようなターゲティング・オプションに比べると実にささやかだが、ユーザー情報を大量に集めないサイトではトピックや位置、プラットホームぐらいが妥当なオプションだろう。
広告のターゲットを決めたら、広告主は予算を決め、CPC(cost per click)によるリアルタイムのオークションにかけられる。広告主が入札したCPCは、その後広告のパフォーマンスに応じて調節できる。今後Quoraは、コンバージョンピクセルを提供したり、モバイルのアトリビューションパートナーと共同して広告主たちにパフォーマンスとROIの証拠を見せる予定だ。
セルフサービス型の広告プラットホームを展開することは、収益を広告に依存するスタートアップにとって大きな節目だ。広告の営業やターゲティングを手作業でやることがなくなり、広告収入が自力で成長していけるからだ。小企業からの広告収入も、得やすくなる。小企業といえども、“塵も積もれば山となる”のである。
Snapchatも今月初めに、セルフサービス広告プラットホームをローンチしたが、それは創業から約5年半後のことだ。
Quoraのセルフサービス広告は今日ローンチし、それらはここでチェックできる。